［J１第21節］横浜FC ０－４ 広島／６月22日／ニッパツ三ツ沢球技場

　４発完勝。広島が三ツ沢で横浜FCと対戦。前半で３点、後半にも１点。最後まで攻撃の手を緩めず、貪欲にゴールを狙って、勝点３を掴み取った。

　三ツ沢で僕も観戦したけど、広島の充実ぶりが随所に見られたね。果敢に攻撃を繰り出して、攻めあぐねればセットプレーでこじ開ける。相手のミスも見逃さない。久々に復帰した中島は得点に絡むプレーも。強いなって思った。

　スキッベ体制の４年目。チームとして何をすべきか。どうやって攻めて、どうやって守るか。やるべきことが統一されているし、完成度が高いなかで、誰が出ても同じようにプレーできる。怪我人に悩まされている部分はあっても、それを感じさせない戦力だ。

　新加入の木下は、移籍後初ゴールを含む２得点。ニューカマーが目に見える結果を出せば、チーム内の競争は活気づくし、勢いも出てくる。消化試合が１つ少ないなかで、暫定で３位に浮上。今季も優勝争いに参戦しそうだね。
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　守備力には定評のある横浜FCを相手に、今季初の４ゴール。攻撃面が際立っていた一方で、個人的に印象に残ったのが、３バックのセンターを担う荒木。アグレッシブかつパワフルなディフェンスは健在で、存在感があった。

　デュエルでほぼ負けず、エアバトルでも抜群の強さ。中央でどしんと構えて、相手の攻撃を何度も跳ね返す。横浜FCからすれば、やっかいな選手だったはずだ。

　実力は間違いない。日本代表に選ばれてもおかしくないほど。最近は日の丸から遠ざかっているけど、そろそろ復帰してもいいんじゃないかな、と。

　国内組が中心となるだろうE-１で、声がかかってもいいと思う。この試合に森保監督は視察に訪れていたし、良いアピールになったはず。今の荒木を代表でまた見てみたいね。

【著者プロフィール】
岩本輝雄（いわもと・てるお）／1972年５月２日、53歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ／平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。

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