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サッカー劣勢の日に“ひとり気を吐いていた”浦和サポーター。図抜けた声量と迫力。こうなるとモンテレイ戦が楽しみだ【クラブW杯戦記】

カテゴリ:連載・コラム

浅田真樹

2025年06月18日

チームを後押しする力は数の論理だけで決まらない

シアトルと言えば、マリナーズ。アメリカ野球の殿堂入りを果たしたイチローの人気ぶりは健在だ。写真:浅田真樹

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 浦和レッズにとってのクラブ・ワールドカップ初戦、リーベル・プレートとの試合が現地時間6月17日、アメリカ北西部のシアトルで行なわれた。

 シアトルと聞いて、多くの日本人が真っ先に頭に思い浮かべるのは、MLBのマリナーズ、そしてマリナーズのレジェンド、イチローではないだろうか。それほど野球に詳しくなくとも、彼の名前すら知らないという人は少ないはずだ。

 そのイチローが先ごろアメリカ野球の殿堂入りを果たし、彼の背番号51が永久欠番に決まったとあって、マリナーズのチームショップは今まさに“イチロー推し”状態。店の入り口正面の特等席を、イチローグッズの数々が陣取っていた。

 浦和対リーベルの試合終了後も、ほどなくするとサッカーファンの姿が目立たなくなり、あたりは野球モードへと一変。スタジアムがお隣同士のマリナーズ対ボストン・レッドソックスの一戦へと向かう野球ファンで、人の流れが続いていた。

 浦和のグループステージ初戦の観衆が1万1974人にとどまったことを考えれば、マリナーズ戦の入場者数を聞くまでもなく、前者のそれを上回ったに違いない。この日のシアトルに関して言えば、残念ながら、アメリカのサッカー人気も捨てたものじゃない、とは言い難い状況にあった。

 とはいえ、そんなサッカー劣勢の一日にあって、“ひとり気を吐いていた”のは、浦和サポーターである。

 試合会場となったルーメン・フィールドに集まった観衆のうち、浦和サポーターが占める割合はおそらく3分の1以下。どう贔屓目に見ても、リーベルサポーターの数が大きく上回っていた。

 だが、彼らから発せられる声量や、それが生み出す迫力という点では、決して南米が誇る熱狂的なインチャにも負けてはいなかった。

 試合前日、浦和についてアルゼンチンメディアに尋ねられた際、「日本で最もクレイジーなインチャを持つクラブだ」と紹介しておいたが、話を聞いてくれたレポーターの女性も、きっとこの試合を見て納得しているに違いない。
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 こうなると楽しみなのは、浦和が第3戦で対戦するモンテレイとのサポーター対決である。

 あくまでも筆者調べではあるが、メキシコ北部に位置するモンテレイは、“マイクラブのユニホームを普段着使いしている人”が世界で最も多い都市である。

 彼の地には、モンテレイの他にティグレスというクラブがあり、人気を二分しているのだが、待ちゆく人のほとんどが試合日でもないのに、その2クラブのどちらかのユニホームを着用していたのには驚かされた。そこに何らの誇張もなく、あたかも毎日がダービーであるかのようだったのである。

 浦和対モンテレイの試合が行なわれるのは、幸か不幸か、メキシコ国境に接するカリフォルニア州のロサンゼルス。サポーターの数の上では、またしても浦和は劣勢を強いられることになるだろう。

 しかしながら、チームを後押しする力が数の論理だけで決まらないことは、リーベル戦で証明済み。願わくは、グループステージ突破の可能性を残し、モンテレイとの決戦に臨みたい。

取材・文●浅田真樹(スポーツライター)

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