今季のプレミアリーグではレスターが18位、イプスウィッチが19位、そして日本代表DF菅原由勢が所属するサウサンプトンが最下位で降格。これにより２年連続で昇格組全３クラブが、１年で２部に逆戻りとなった。

　しかも残留争いは早々に決着した。英紙『The Guardian』は今季を振り返るなかで「競争力を失った昇格組」を取り上げ、「２シーズン連続でチャンピオンシップから昇格した３チーム全てがそのまま降格してしまった。この憂慮すべき傾向は、まだ『異例』という扱いを受けるかもしれないが、短期的な懸念材料であることは明らかだ」と指摘。こう見解を示している。

「サウサンプトン、レスター、イプスウィッチは常に苦戦を強いられる可能性が高かったとはいえ、戦いらしい戦いもなく降格してしまった。それにより、マンチェスター・ユナイテッドやトッテナムといった伝統的な強豪が、本物の降格争いに巻き込まれて恥をかく姿を見るという、フットボールファンの貴重な楽しみを奪ってしまった。

　この３クラブの集団的なおとなしい降伏は、イングランドフットボール・ピラミッドにおけるトップ層の間のクオリティと財力の差についてさらなる懸念を促した」
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　マンチェスター・ユナイテッドは15位、トッテナムは17位でフィニッシュ。ともにヨーロッパリーグでは決勝に進みながら、国内では大苦戦を強いられ、衝撃の順位に沈んだものの、下位３クラブはあまりに勝点が少ないため、緊張感は皆無だった。

　もし、ビッグ６の１つに数えられる両者が降格の危機にあれば――。『The Guardian』が指摘する通り、世界最高峰のプレミアリーグが世界中のファンをより惹きつけ、熱狂させ、記憶に残るシーンを生み出したことは間違いない。

　来季、日本代表MF田中碧を擁し、２部王者として戻るリーズは流れを変え、負の連鎖を止められるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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