ブライトンで三笘薫らと共にプレーしているジェームズ・ミルナーが、壮絶な復帰過程を赤裸々に明かした。英紙『The Guardian』が伝えている。

　イングランド代表で61キャップを誇る39歳は、昨季にリバプールからブライトンに加入。自身より７歳下のファビアン・ヒュルツェラー監督が就任した今季は、若いチームを引っ張る存在として、さらなる活躍が期待された。

　しかし、開幕から先発を続けていたなかで迎えた３節で負傷。長期離脱を強いられた後、最終節で90＋２分から出場し、ようやく復帰を果たした。

　実はもっと早くピッチに戻る予定だったが、膝の手術中に腱の神経を損傷してしまったという。ミルナーは当時をこう振り返る。

「手術の後、足もつま先も上がらなくなった。12月31日、初めて命のちらつきを見たよ。フットボールはおろか、ちゃんと歩けるかどうかも分からなかった。こんな状態から復帰できた人はあまりいないと思う。メディカルスタッフ、ショーン・ドゥーガン（ブライトンの理学療法士）は本当に素晴らしいよ。僕らのハードワークが報われたんだ。またピッチに立てて、全てが報われたよ」
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　また、「医者から『引退しなければならないかもしれない』と言われた？」と問われた際には、「誰もやめろとは言っていないよ」と回答。ただ、周囲で諦めムードがあったことは確かで、それが反骨心を生んだようだ。

「何人かの人たちから、僕が復帰できるかどうか疑問視されていたのは明らかだけど、誰も引退しろとは言わなかったよ。僕の年齢では、復帰できる可能性は低かった。でも、それが僕を最も突き動かした要素の１つだったと思う」

　現代サッカー屈指の鉄人は、当時16歳の2002年11月にリーズでデビュー以来、プレミアリーグ638試合に出場。ガレス・バレー氏が持つ歴代最多653試合まで15試合に迫っている。記録更新が期待されるなか、今季限りで切れる契約についても語った。

「プレーを続けたい。僕の中では（気持ち的に）あと１年は間違いなく残っている。クラブとは交渉中だ。ここで引き続きチームの一員を担い、選手たちを助けられたら嬉しいよ」

　同じく去就が不透明のエース三笘よりも、頼れる大ベテランの方が残留の可能性が高いと言えるかもしれない。今季に打ち立てた金字塔、プレミアリーグ史上初の23シーズン出場の記録をブライトンで伸ばすことになるのか。ダブルでの大記録更新に注目したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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