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伝統校の市立船橋がプレミア開幕8戦未勝利。30分超える異例の長時間ミーティングで指揮官が伝えたかったこと

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2025年05月19日

「覚悟を持って、練習から変えていく」

ライバルに力の差を見せつけられた市船はどう生まれ変わるのか。写真:松尾祐希

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 2種年代最高峰の大会U-18高円宮杯プレミアリーグEASTが開幕して約6週間。高校サッカー選手権で5度の優勝を誇る伝統校の市立船橋が苦境に立たされている。

 ここまで8試合を終えて2分6敗。計22試合を戦うリーグ戦において、3分の1を消化した時点で、まだ一度も勝利がない。市立船橋は例年、リーグの序盤戦で苦しむケースが多く、去年も第8節終了時点で今季と同じ2分6敗だった。しかし、1年前とは状況が異なる。

 昨季は一昨年の選手権でベスト4の成績を残したメンバーが多く残っていた。フィリピンのA代表歴を持つGKギマラエス・ニコラス(順天堂大)、世代別日本代表歴がある大型CBの岡部タリクカナイ颯斗(東洋大)、得点感覚に優れるFW久保原心優(明治大)といった経験豊富な選手たちを中心に戦い、「1勝すれば変わりそうな匂いがあった」(波多秀吾監督)。

 しかし今季のメンバーの中で、昨季のプレミアリーグでコンスタントに試合に出ていたのはボランチのMF森露羽安(3年)だけだ。

 そうした状況下でチームを構築。昨季と同じように堅守速攻を基本戦術とし、「球際」、「運動量」、「切り替え」の三原則を実行できる集団を目ざした。だが、現時点では「プレミアリーグで戦っていくベースがまだ全然できていない」と波多監督は言う。

 実際に5月18日に行なわれた第8節の流経大柏戦では、序盤から何もできなかった。「全てがダメ。準備もこれまでの取り組みも含めて良くない」と指揮官は話す。守備の強度が低く、球際で劣勢に立たされてしまう。

 開始4分に右サイドを崩され、クロスから先制点を献上。38分の失点シーンでも、サイドで数的優位の状況を作りながら突破を許し、最後はクロスがDFの手に当たってしまい、PK与えてしまった。

 後半は持ち直し、トップ下のMF山本一誓(3年)を起点に反撃。その山本が2度の決定機を迎えたが、バーとポストに阻まれて得点ならず。逆に75分に追加点を決められて0−3で敗れた。
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 試合後、波多監督の表情は険しく、そのままベンチを引き上げると、控室で緊急ミーティングを行なった。待てど暮らせどスタッフも選手も出てこない。あまりの長さに相手の流経大柏のスタッフが確認に行ったほどで、最終的に姿を現したのは30分以上経ってからだった。

 ミーティングでは波多監督からどんな話があったのか。キャプテンの森は言う。

「当たり前のことが流経大柏はできていて、自分たちはできていない状況。本当に覚悟を持って、練習から変えていくぞと言う話がありました」

 そのミーティング後には選手たちだけでも話し合い、いつも以上に活発な議論をしたようだ。

「このままだと本当にまずいことになる。それはみんなの共通意識として持った」

 戦術的な要素や個々のクオリティなど、改善すべきことはたくさんある。しかし、そうした問題と向き合う以前に、チームが掲げる「球際」、「運動量」、「切り替え」の三原則を当たり前にできなければならない。

 今季が始まってから、負ける度に現実と向き合い、反省をして次に繋げようとしてきた。だが、結果に結び付かず、現時点ではその敗戦が次に活かされていない。

 リーグ戦はこの流経大柏戦を最後に中断。5月31日からはインターハイ予選がスタートする。ライバルに力の差を見せつけられたチームはどう生まれ変わるのか。「下を向いている時間はない」(森)。自分たちの現在地を受け入れ、どん底から這い上がるために市立船橋は戦い続ける。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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