現地時間５月14日に開催されるラ・リーガ第36節で、カルロ・アンチェロッティ監督が率いる２位のレアル・マドリーは、浅野拓磨（コンディション不良でメンバー外）が所属する９位のマジョルカとホームで対戦する。

　リーグ連覇を目ざすマドリーだが、前節で首位の宿敵バルセロナ相手に痛恨の逆転負け。残り３試合で勝点７差に広げられ、優勝は絶望的となった。

　そのバルサ戦の翌日には、アンチェロッティ監督が今季限りで退任し、ブラジル代表の監督に就任することが発表された。

　クラブ公式サイトによれば、去就が公になった65歳のイタリア人指揮官は、マジョルカ戦の前日会見において、５月25日に行なわれるラ・リーガ最終節レアル・ソシエダ戦までは、マドリーの監督であると強調。最後まで全力を尽くすと約束した。

「リーガはまだ終わっていないし、負けるわけにはいかない。この３試合で良い結果を残し、困難なシーズンを良い形で終えたい。私は26日からはブラジル代表の監督になる。それは重要なチャレンジだが、今はマドリーの監督だ。素晴らしい冒険の最後の瞬間を上手く締め括りたい。私が今過ごしている時間は、ここで残された最後の日々だ。クラブ、サポーター、選手たちへの大きなリスペクトがあるからこそ、壮大な冒険の最後の瞬間に集中している」
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　アンチェロッティ監督は2013年から15年に白い巨人を率いた後、バイエルン、ナポリ、エバートンを経て、2021年から第２期に突入。数々のタイトルをもたらしているが、「フットボールは人生と同じように始まりと終わりがある冒険」であり、間もなく終わりを迎える。

「私がここに来た時、いつの日か終わると常に念頭に置いてきた。それは25日になる。クラブと問題があったことは１度もないし、今後もないだろう。このクラブは私の心の中に永遠に残る。我々は素晴らしい時間を過ごし、多くのタイトルを獲得した。一生心に残る素晴らしい思い出だ」

　来月のクラブ・ワールドカップからは、シャビ・アロンソ監督（現レバークーゼン）が指揮を執ることが決定的だ。アンチェロッティ監督はかつてマドリー、バイエルンで指導した22歳下の後任に対しては、「私は彼に大きな愛情を持っている。彼には、偉大な監督になるための素質が全て備わっているから、アドバイスなんて何もない」と太鼓判を押した。

　偉大なDNAを受け継ぐ新時代の名将はまず、クラブ・ワールドカップでその確かな手腕を発揮できるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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