日本のサッカー界に、どんな形で恩返しができるか。それはずっと考えていることで、これまでもいろんなイベントをやったりしてきた。レフティばかりを集めた『左利きの会』とかね。

　そして今回、また新たな活動をスタート！ 題して「未来の日本サッカーを育てる実践的ケーストレーニングイベント」だ。

　僕が声がけした元日本代表やJリーグ経験者と一緒に、全国各地を巡回。対象は小学生、中学生、高校生、大学生。よくある“止めて・蹴る”はもちろん、ポジションごとの具体的な戦術判断やプレー選択など、本気で“プロを目ざす”選手にとって必要不可欠なものに特化している。

　フリーキックの名手の直接指導、ドリブル巧者の間合いの取り方、サイドバック視点の攻撃構築、セットプレーでの駆け引きや蹴り方のバリエーション、個人やグループでのボールの奪い方などなど。そのポジションやプレーの“専門家”による指導で、攻撃と守備の両方で、より実践的な内容だね。

　みんなの競技理解はもちろん、意識を飛躍的に高めることができればいいなと思っている。トレーニングのほか、トークセッションやサイン会も予定している。オフの期間には、ゲストに現役の選手や監督も参加予定だ。
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　いろんな地域で、いろんなサッカー人に、僕らの経験を伝えて、それで未来の日本代表が１人でも多く生まれてくれればなって。サッカーがそこまで盛んではない地域もあるかもしれない。そういう場所にも行って、サッカーを盛り上げたい。活性化させたいとも思っている。より地域に密着できれば理想的だね。

　クラブのコーチや監督になったり、スクールを開設したり。指導の形はいろいろある。僕は相変わらず自由気ままにやらせてもらっているけど（笑）、この活動も本当に楽しみにしている。早くみんなに会いたいね！

【著者プロフィール】
岩本輝雄（いわもと・てるお）／1972年５月２日、53歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ／平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。

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