サウジアラビアで開催されているU-17アジアカップで、U-17北朝鮮代表が快進撃を見せている。

　グループステージを１勝２分けで２位通過すると、準々決勝ではインドネシアを６－０で粉砕。世界に衝撃を与えた。

　韓国メディア『SPOTV NEWS』は10番をつける主将のキム・ユジンに注目。「超有望株を台無しにしてきた北朝鮮で、新たなタレントが台頭している」と報じている。

「北朝鮮はキム・ユジンを筆頭に圧倒的な強さを見せつけている。サウジアラビアで開催中のU-17アジアカップで準決勝進出を果たし、話題を呼んでいる。グループリーグ突破により、11月にカタールで開催されるU-17ワールドカップへの出場権をすでに獲得している」

「北朝鮮は驚異的な得点力を見せつけた。15日の準々決勝でインドネシアに６－０と快勝した。グループステージで韓国を１－０で破り、グループ首位で決勝トーナメントに進出したインドネシアは、北朝鮮の猛攻になす術もなかった」

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　同メディアは「北朝鮮の躍進を牽引しているのはキム・ユジンだ。キャプテンマークと背番号10をつけているのが示す通り、リーダーシップとスキルを兼ね備えた選手だ。北朝鮮の攻撃を牽引する攻撃的MFで、今大会では２ゴール・２アシストを記録している」と評価。本人のコメントを紹介している。

「もっと練習に励み、優れた技術を発揮する万能選手になりたい。将来は北朝鮮代表としてプレーし、サッカー先進国であるヨーロッパのプロリーグで活躍したい」

『SPOTV NEWS』は「だが、キム・ユジンが目標を達成できるかどうかは疑問だ。北朝鮮は国境を封鎖し、世界への進出を阻んでいる。キム・ユジンより前にヨーロッパで注目を集めていたタレント、ハン・グァンソンでさえ、北朝鮮に呼び戻され、平凡な選手に成り下がってしまった」と指摘。かつて、“北朝鮮のクリスティアーノ・ロナウド”と評された同国代表FWを引き合いに出し、こう綴っている。

「ハン・グァンソンはかつて、カリアリのユニホームを着てヨーロッパ５大リーグでデビューを果たした。セリエAでプレーした初の北朝鮮人選手であり、リバプールやマンチェスター・シティからも誘いを受けた。しかし、対北朝鮮制裁の真っ只中に、彼は忘れ去られた。ヨーロッパでプレーしたいキム・ユジンにとって、これは暗い未来となるかもしれない」