4月以降はプレミアEASTのピッチに立つ可能性も
今季のJ1はここまで6節を終えた。川崎で一時代を築いた鬼木達新監督を迎えた鹿島が順調に勝点を伸ばすなど、触れるべき話題は多い。そのなかで注目を集めているのが、今春からFC東京U-18に昇格したMF北原槙(新高1)だ。
中学卒業を迎える前の3月1日に行なわれたJ1第4節の鹿島戦(0-2)。2種登録されている北原はこの試合でベンチ入りし、83分に途中出場してJデビューを飾る。15歳7か月22日。森本貴幸氏(元東京Vほか)のJ1最年少出場記録(15歳10か月6日)を更新した。
以降はメンバーから外れたものの、3月20日のルヴァンカップ1stラウンド1回戦(奈良戦/1-0)でまたも新記録を打ち立てる。65分に途中出場し、15歳8か月13日で、森本氏が持っていた大会最年少出場記録(15歳10か月20日)を塗り替えた。
若干15歳で顔にはまだ幼さが残る。しかし、プレーは大人びており、物怖じすることもない。フィジカル面はまだまだだが、高い技術力と推進力でチャンスに絡む。攻撃的なポジションを主戦場としつつ、中盤であればどこでもこなせる器用さも魅力だ。
無限大の可能性を感じさせる北原。FC東京U-15むさしに所属していた昨シーズンからポテンシャルの片鱗をのぞかせていた。
昨年6月から飛び級でU-18の練習に参加。6月30日のU-18高円宮杯プレミアリーグEAST第10節の大宮U18戦(2-1)でいきなりスタメンに抜擢されると、その後も継続してサイドハーフで出番を得た。最終的に13試合に出場して2ゴールを奪い、プレータイムもトータルで920分まで伸ばした。このスタッツからも分かる通り、決して未来への投資だけではなく、実力を評価されてのことだった。
【画像】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集!
中学卒業を迎える前の3月1日に行なわれたJ1第4節の鹿島戦(0-2)。2種登録されている北原はこの試合でベンチ入りし、83分に途中出場してJデビューを飾る。15歳7か月22日。森本貴幸氏(元東京Vほか)のJ1最年少出場記録(15歳10か月6日)を更新した。
以降はメンバーから外れたものの、3月20日のルヴァンカップ1stラウンド1回戦(奈良戦/1-0)でまたも新記録を打ち立てる。65分に途中出場し、15歳8か月13日で、森本氏が持っていた大会最年少出場記録(15歳10か月20日)を塗り替えた。
若干15歳で顔にはまだ幼さが残る。しかし、プレーは大人びており、物怖じすることもない。フィジカル面はまだまだだが、高い技術力と推進力でチャンスに絡む。攻撃的なポジションを主戦場としつつ、中盤であればどこでもこなせる器用さも魅力だ。
無限大の可能性を感じさせる北原。FC東京U-15むさしに所属していた昨シーズンからポテンシャルの片鱗をのぞかせていた。
昨年6月から飛び級でU-18の練習に参加。6月30日のU-18高円宮杯プレミアリーグEAST第10節の大宮U18戦(2-1)でいきなりスタメンに抜擢されると、その後も継続してサイドハーフで出番を得た。最終的に13試合に出場して2ゴールを奪い、プレータイムもトータルで920分まで伸ばした。このスタッツからも分かる通り、決して未来への投資だけではなく、実力を評価されてのことだった。
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U-18チームを率いる佐藤由紀彦監督も北原の能力に目を細める。
「汚れ役も買って出られる。サイドの攻防で前の推進力がある選手に対応しようとすると、サイドハーフの選手はマンマーク気味になって最終ラインに吸収されるケースは珍しくない。5枚気味になるけど、それでも北原は最後まで頑張ってついてきてくれる。ただ、それで終わらず、そこから前に出ていくこともできるんです」
佐藤監督にとって印象に残っているゲームが、昨年9月7日のプレミアリーグEAST第13節の川崎戦(3-1)だ。スタートから左サイドハーフに配されると、攻守で躍動。世代別代表歴を持つ相手の右SB柴田翔太郎に何度も高い位置を取られたが、互角にやり合った。
「柴田君に対して後半はマンマーク気味に付く指示を伝えたんです。すると、柴田君を完全に抑えて、かつ前にも出ていけた。後ろに吸収されるだけではなく前に行ける。このサッカー観を見て、僕は確信しましたね。これは使えるぞと」
戦術理解度の高さを示してアピールを続けると、昨秋に初めてトップチームの練習に参加。年が明けてからはキャンプにも帯同し、一気にプロの世界まで駆け上がった。
そのため、1か月半ほどU-18のトレーニングには顔を出していない。しかし、4月以降は状況次第でプレミアリーグEASTのピッチに立つ可能性もあるという。
楽しみではある一方で、まだ15歳という事実も忘れてはならない。過度な期待は禁物であり、メンタル面のコントロールやコンディションの管理も不可欠になる。
「彼もまだスタートしたばかり。彼をどう育てていくか。大人たちが大事なところを担うことになる」とは佐藤監督の言葉。トップとU-18がうまく連係しつつ、有望株をさらなる高みに導けるか。北原の冒険はまだ始まったばかりだ。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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「汚れ役も買って出られる。サイドの攻防で前の推進力がある選手に対応しようとすると、サイドハーフの選手はマンマーク気味になって最終ラインに吸収されるケースは珍しくない。5枚気味になるけど、それでも北原は最後まで頑張ってついてきてくれる。ただ、それで終わらず、そこから前に出ていくこともできるんです」
佐藤監督にとって印象に残っているゲームが、昨年9月7日のプレミアリーグEAST第13節の川崎戦(3-1)だ。スタートから左サイドハーフに配されると、攻守で躍動。世代別代表歴を持つ相手の右SB柴田翔太郎に何度も高い位置を取られたが、互角にやり合った。
「柴田君に対して後半はマンマーク気味に付く指示を伝えたんです。すると、柴田君を完全に抑えて、かつ前にも出ていけた。後ろに吸収されるだけではなく前に行ける。このサッカー観を見て、僕は確信しましたね。これは使えるぞと」
戦術理解度の高さを示してアピールを続けると、昨秋に初めてトップチームの練習に参加。年が明けてからはキャンプにも帯同し、一気にプロの世界まで駆け上がった。
そのため、1か月半ほどU-18のトレーニングには顔を出していない。しかし、4月以降は状況次第でプレミアリーグEASTのピッチに立つ可能性もあるという。
楽しみではある一方で、まだ15歳という事実も忘れてはならない。過度な期待は禁物であり、メンタル面のコントロールやコンディションの管理も不可欠になる。
「彼もまだスタートしたばかり。彼をどう育てていくか。大人たちが大事なところを担うことになる」とは佐藤監督の言葉。トップとU-18がうまく連係しつつ、有望株をさらなる高みに導けるか。北原の冒険はまだ始まったばかりだ。
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