帰国時に異例のメディア対応をした堂安律が改めて「僕たちはＷ杯優勝を目指しているチーム」と明言したことは記憶に新しい。北中米ワールドカップのアジア最終予選に臨んだ日本代表も本選出場ではなく、世界一を掲げて戦っていたはずである。そうした高い志がおそらくここまでの６戦無敗（５勝１分）という好結果に繋がっているが、選手たちはどんなスタンスで最終予選のピッチに立っているのか。

　2025年３月19日にバーレーン戦の前日会見に森保一監督とともに出席したキャプテンの遠藤航は「最終予選への取り組み方、選手たちの意識」について次の見解を示した。

「選手全員、最終予選が簡単じゃないことは重々承知しています。そのなかで一つひとつ勝ったとしても、良い意味で笑顔が少ない。それは高みを目指しているから、ワールドカップ優勝という目標を掲げているからであって、勝利してなお『もっと何かできたんじゃないか』という部分を話しつつ次に向かえています。

選手同士、そういうことができる関係性を築けているのも普段の活動でも誰ひとり満足していないからだと思います。目標をワールドカップ優勝にしているからこそ起こる現状だと考えています」
 

　遠藤自身は「前回の最終予選を経験できているのがアドバンテージ」と話していた。

「最終予選の難しさを理解して臨めているのは大きいです。他にも前回の最終予選を戦ったメンバーはいますが、その経験値がチームにプラスをもたらしていると感じます」

　なぜ日本代表が今予選で独走しているか。遠藤の言葉にその理由があるように感じられた。

　３月20日のホームゲームでバーレーンに勝てば８大会連続のワールドカップ出場が決まる。ワールドカップ優勝を目指すうえでは単なる通過点だけに、きっちりと勝利を掴んでほしい。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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