「日々の練習で、そういうのも身に付けてほしい」
頭の上をボールが行きかう。これでは中盤の自分はプレーに絡めない。まずい、移籍したクラブを間違えた――とは思わなかった。では、中村俊輔はどうしたのか。環境のせいにはしない。矢印を向ける方向を誤ってはいけない。
「レッジーナの時も、セルティックの時も最初はそうだった。だから、工夫したよ。練習から、自分にボールを渡せば、次に何か良いことが起きるよ、とか。そうやって前の人とコミュニケーションを取る。そうしないと自分が“死んじゃう”から。
俺がこうやってボールを持ったら、ここには絶対に出せるから、こう動いてって。そうすると、向こうも要求してくる。で、合わせいくと、だんだんパイプが太くなってくる」
その太くなったパイプで存在を示していく。俊輔は「信頼関係」という言葉を持ち出し、「みんな考えていることや価値観が違うから。それをまず1つにさせる。勝つためにいろんなことを共有する。そんな感じ」と説明してくれた。
そういえば、昔のインタビューでも言っていた。「レッジーナに移籍した時、ロンドで全然パスが来ない。どうしたかって? ボールを持ったら、“何かするまで”渡さなかった」。誰に言われるまでもなく、自発的なアクションで突破口を見出してきた。
横浜FCでコーチ3年目。Jクラブや日本代表で監督を務められる「Proライセンス」の取得も内定済み。これまでも横浜FCのために、後進の指導にも全力を注いできたが、さらに自覚を強めている。
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「レッジーナの時も、セルティックの時も最初はそうだった。だから、工夫したよ。練習から、自分にボールを渡せば、次に何か良いことが起きるよ、とか。そうやって前の人とコミュニケーションを取る。そうしないと自分が“死んじゃう”から。
俺がこうやってボールを持ったら、ここには絶対に出せるから、こう動いてって。そうすると、向こうも要求してくる。で、合わせいくと、だんだんパイプが太くなってくる」
その太くなったパイプで存在を示していく。俊輔は「信頼関係」という言葉を持ち出し、「みんな考えていることや価値観が違うから。それをまず1つにさせる。勝つためにいろんなことを共有する。そんな感じ」と説明してくれた。
そういえば、昔のインタビューでも言っていた。「レッジーナに移籍した時、ロンドで全然パスが来ない。どうしたかって? ボールを持ったら、“何かするまで”渡さなかった」。誰に言われるまでもなく、自発的なアクションで突破口を見出してきた。
横浜FCでコーチ3年目。Jクラブや日本代表で監督を務められる「Proライセンス」の取得も内定済み。これまでも横浜FCのために、後進の指導にも全力を注いできたが、さらに自覚を強めている。
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もっとも、自らの考えを押しつけたりはしない。「今のプレーはどんな意図?」「こういうのもあるんじゃない?」といった対話を繰り返し、選手たちの能力を最大限に引き出そうとする。
そのなかで「プラスアルファ」が出てくれば理想的だ。教えられることにも領域がある。より高みを目ざすなら、個々が自力で乗り越えなければならない壁もある。それを俊輔は実体験で痛感しているのだろう。
「日々の練習で、そういうのも身に付けてほしいなって思う。いろんな勝ち方があるし、目の前の相手だって毎試合違う。戦う術、狩りをする術だね」
やるべきことをやる。それも大事だとして、さらに先を見据えた行動も期待しているし、促そうとする。はっきり言うか、あえて言わずにヒントを散りばめるか。「あれはダメ、これはダメじゃなくて、あれ凄いよ、良かったねとか。そういうところも拾いながら」。
指導者として思考錯誤の日々は続く。俊輔もまた模索し、チームと選手たちのさらなる飛躍に注力している。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
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そのなかで「プラスアルファ」が出てくれば理想的だ。教えられることにも領域がある。より高みを目ざすなら、個々が自力で乗り越えなければならない壁もある。それを俊輔は実体験で痛感しているのだろう。
「日々の練習で、そういうのも身に付けてほしいなって思う。いろんな勝ち方があるし、目の前の相手だって毎試合違う。戦う術、狩りをする術だね」
やるべきことをやる。それも大事だとして、さらに先を見据えた行動も期待しているし、促そうとする。はっきり言うか、あえて言わずにヒントを散りばめるか。「あれはダメ、これはダメじゃなくて、あれ凄いよ、良かったねとか。そういうところも拾いながら」。
指導者として思考錯誤の日々は続く。俊輔もまた模索し、チームと選手たちのさらなる飛躍に注力している。
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