「神童」が万全のスタートを切ろうと意気込んでいる。

　2023年６月に当時16歳でチェルシー加入が決定し、18歳を迎える今夏からクラブに合流することが決定しているエクアドル代表MFのケンドリー・パエスが、すでにチェルシーのコブハム・トレーニングセンターに姿を見せていることが明らかになった。

　パエスは、現在母国のインデペンディエンテ・デル・バジェに在籍しているものの、先日開幕したエクアドル・リーグの試合には参加せず、欧州へなるべく早く適応するためにチェルシーでトレーニングを積む意向を示し、大きな期待を寄せるチェルシー側もそれを望んでいるという。

　現在17歳のパエスはトップ下を主戦場とし、セントラルMFやサイドアタッカーとしてもプレーできる、機動力や強靭なフィジカルも備える近代的なプレーヤー。何よりその「左足」が大きな武器で、繊細なボールタッチに加え、抜群のキック精度を誇る。

　経歴も華やかだ。2023年にインデペンディエンテ・デル・バジェのトップチームに昇格すると同２月にプロデビュー。いきなり初ゴールも奪い、エクアドル・リーグの最年少出場記録と最年少ゴール記録を更新した。その後はチームの中心選手となり、すでに公式戦70試合（13ゴール）に出場している。

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　さらに、23年９月には歴代最年少の16歳161日でエクアドル代表デビューを飾り、ここまで17試合に出場して２ゴールをマークしている。

　エクアドル人ジャーナリストのダリオ・アラウホ氏も、「18歳以下に限定すれば、世界のトップ３に入る」と絶賛する超逸材だ。

　これまで、多くの逸材を獲得しながらも結局レンタルでたらい回しにし、その特大のポテンシャルを花開かせる前に、他クラブに完全移籍させてしまうケースが多かったチェルシー。今回こそは絶対に失敗したくないという意気込みが伝わってくる。

　パエスにとっては、すでにチェルシーの中心選手としてプレーする同胞のモイセス・カイセドの存在もチームに早く馴染むうえで大きいだろう。

　はたして来シーズン開幕時にパエスは早速メンバー入りを果たしているのか。チェルシーファンでなくとも要注目だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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