２月14日にいよいよ開幕のJ１リーグ。果たして、栄冠を手にするのはどこか。元Jリーガーの鄭大世氏が優勝候補筆頭に挙げたのが鹿島アントラーズだ。

「昨季途中まで鹿島を指揮していたポポヴィッチ監督はヨーロッパの最新トレンドを取り入れつつ、選手一人ひとりにしっかりとタスクを課します。そうやってある程度基盤ができたチームを任された鬼木監督は、足りないところを補っていくだろうと予想しています」

　鄭大世氏は、「鬼木監督が鹿島を率いるストーリーに惹かれている」そうだ。

「元々川崎は『鹿島の２軍』と言われていました。鬼木さん、相馬さんなど鹿島で出番で出番に少なくなった選手が川崎に来るという流れがあったんです。でも、近年は川崎のほうがタイトルを獲得していて、力関係が入れ替わった印象もあります。そうした状況下で、川崎にいた鬼木さんが鹿島の監督になるのが個人的に“胸アツ”です」

　鬼木監督なら鹿島に足りないピースを埋めると、鄭大世氏は確信している。

「鬼木監督はポゼッションサッカーにこだわらないと思います。鹿島本来の強みである球際の強さのこだわりつつ、勝者のメンタリティを植え付けていくはずです。選手の顔ぶれを見ても、十分に戦えるメンバーが揃っています。

　鈴木優磨は圧倒的で、なぜ日本代表に入らないのかというタレントです。新戦力のレオ・セアラとの２トップはかなり強力です。中盤には、FC東京から復帰した荒木、昨季終盤に調子を上げた柴崎、そしてボランチとして覚醒した知念もいます」

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　“ボランチ知念”をポポヴィッチ監督の「置き土産」と表現した鄭大世氏は、CBの関川にも期待を寄せる。

「表情はあどけないのにガツガツとしたプレースタイルで、ギャップ萌えというか（笑）。植田とのセンターバックコンビは相手からしたら嫌です。威圧感が半端ないですから」

　前線から最終ラインまで戦力が揃う鹿島に、勝者のメンタリティを備えた鬼木監督が来て、「すべてが整った」と鄭大世は断言する。

　ちなみに、鹿島の対抗馬はサンフレッチェ広島。「ジャーメイン、田中と即戦力を加えた補強が秀逸」で、継続路線なのも強みに映る。そんな広島がリーグ制覇を成し遂げるうえでポイントのひとつになるのが、「ジャーメインの活躍」と鄭大世氏はいう。

「彼がどれだけ早く適応するか。どれだけ早く点を取れるか。FWは運に左右される部分があって、シーズン序盤にゴールを決めることができれば波に乗れるし、そうでないと苦しむ場合がある。僕の感覚では、ジャーメインが早い段階で得点を奪えば広島がリーグ優勝に近づくと思います」

　さて、あなたが考える今季J１リーグの本命、対抗は？

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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