監督への暴言やドラッグ使用など、複数のスキャンダルでイングランドの審判協会を解雇されたデイビッド・クート氏が、英紙『THE Sun』のインタビューに応じた。

　記事によれば、クート氏は涙ながらに自身が同性愛者であることを隠すよう強要された後、「逃げる」ためにコカインを摂取したと語った。

「特に10代の頃は、深い羞恥心を感じていました。21歳になるまで両親に、25歳になるまで友人たちにカミングアウトしませんでした。

　私がこのような立場に置かれた理由は、私の性的指向だけではありません。しかし、私がゲイであること、そしてそれを隠すのに本当に苦労したことを言わなければ、本当の話をしているとは言えません」

　キャリアの中で不快な虐待を受けてきたという。

「自尊心に関して問題を抱えていました。それは私のセクシャリティに関係しています。私はゲイで、長い間『私』であることに誇りを感じるのが難しかった」と吐露するクート氏は、「差別に関しては、サッカー界全体、そしてより広く社会全体でやるべきことがたくさんある」と考える。
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　昨年10月には、当時リバプールの監督だったユルゲン・クロップに対し「クソ野郎」と言った映像が流出したことで出場停止処分を受けたクート氏。その後、『THE Sun』は、彼がドイツで開催されたEUROで“粉末”を吸っている映像を公開。また、10月30日のカラバオカップでトッテナムがマンチェスター・シティに勝利した際、クート氏がドラッグパーティーを企画しようとした様子も伝えた。

　今回のインタビューで、クート氏は抑圧された感情の“圧力釜”と過酷な仕事スケジュールが相まって、コカインに「逃げたい」という気持ちになったと明かす。

「長い間、それを使わなかった時期もありましたが、それは私にとって逃げ道の一つでした。仕事のストレスや過酷さから逃れるためでした。その方法を選んだことに、とても恥ずかしい気持ちになります」

　クート氏は治療を受け、薬物依存を断ち切ったとのことだ。サッカー界で愛する仕事を失ったが、自分を見つめ直す助けになったと信じている42歳は、「私と同じ状況にある人たちには、助けを求めて誰かに話すように言いたい。私のように感情を抑え込んでいたら、何らかの形で外に出さなければならないからだ」と訴えた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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