［高校選手権２回戦］阪南大高（大阪）６－０ 新潟明訓（新潟）／12月31日／NACK５スタジアム大宮

　３年ぶり３回目の出場を果たした阪南大高は、９年ぶり７回目の新潟明訓と対戦し、６－０で大勝した。

　頼れるエース硲冬真は、開始９分に左足で先制点を挙げれば、24分には圧巻の独走から右足で追加点をゲット。スタンドで応援する仲間も思わず頭を抱えるスーパーゴールを奪ってみせた。

　止まらない背番号７は、32分にも福本一太のチーム３点目を演出。大阪府予選５試合で22得点と猛威を振るった強力攻撃陣を牽引する大活躍を見せた。

「得点王を目ざしている」

　初戦から２発を叩き込み、ヒーローインタビューで力強くそう口にしたエースに、「ずばり何点取りたい？」と尋ねた。すると、硲は指針としている選手の１人として、３年前の100回大会で得点王に輝き、今年はJ１で二桁得点を達成した先輩、鈴木章斗（湘南ベルマーレ）の名を挙げた。

「やっぱ先輩に鈴木章斗選手がいて、（100回大会で）７点決めているので、それを超える８ゴール決められるようにしたいです」
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　得点後には、キリアン・エムバペ（レアル・マドリー）を彷彿とさせる、腕を組むパフォーマンスを披露した。世界最高峰のストライカーを意識している部分があるようだ。

「エムバペ選手は（自分に）似ていると思うので、その辺は見ています。フォワードで勝負したい気持ちもあるので、福田師王（ボルシアMG）選手や上田綺世（フェイエノールト）選手は参考にしている選手です」

　今夏のインターハイでは大阪府予選の決勝で退場し、出場停止処分を受けたなか、全国大会では登録メンバー外に。それでも「インターハイに出られなくて悔しい思いをして、そこで自分自身をしっかり見つめ直して磨いて、武器が増えていって、自信になっていきました」と伝えたように、見事に逆境を力に変えた。

　50メートルを６秒０で走るスピードに加え、左右両足でのキックなど複数の武器を誇る硲は、今大会の主役となれるか。そのポテンシャルは十分だ。

取材・文●有園僚真（サッカーダイジェストWeb編集部）

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