田中碧はリーズでもはや欠かせない選手になっている。だからこそ、クラブは今季の目標を達成しなければならないとの声が強まってきた。

　イーサン・アンパドゥとイリヤ・グルエフが相次いで負傷離脱したのを受け、中盤のレギュラーに昇格した田中は、この機会を逃さなかった。10月に入って初めてスタメンに名を連ねると、13試合連続先発フル出場を達成している。

　直近の２か月連続でクラブの月間最優秀選手にも選ばれ、12月11日のチャンピオンシップ（イングランド２部）第20節ミドルスブラ戦では、移籍後初のアシストも記録した。

　かつてアストン・ビラなどでプレーした元イングランド代表MFのリー・ヘンドリー氏は、英衛星放送『Sky Sports』で「中盤のタナカはステップアップできると思う」とその活躍ぶりを称賛。プレミアリーグでも通用すると考えているようだ。

「（アシストした際の）彼のタッチを見てみよう。ハーフライン付近でボールを奪い返した。それも、90分という時間にね」
【動画】自らのインターセプトでカウンター発動！田中碧の利他的すぎるアシスト

　コメントを紹介した『Football Insider』は、「今季の彼のプレーが良いことに注目しているのが、ヘンドリーだけでないことは確実だろう。すぐにあちこちから関心を引きつけるようになるかもしれない」と、上位リーグのクラブが26歳MFの活躍に注意を払っているとの見解を示した。

「今季、リーズが昇格できなければ、日本人MFを引きとめるのは大変になるかもしれない。他のトップリーグのチームは、ヘンドリーと同じ感覚を抱いているかもしれない。そして財政的な力から、昇格できなければリーズにとって断るのが難しいようなオファーをするかもしれない」

「昇格を逃せば、タナカにとっても、トップリーグでプレーするためにリーズから移籍するのは魅力的かもしれない。今季ここまで彼がファルケのチームにとっていかに重要だったかを考えれば、１シーズンだけで夏に失うことになったら大きな痛手となるだろう」

　プレミア昇格を達成すれば、プレーオフで涙をのんだ昨季の雪辱を果たし、田中もチームに引きとめられる。ダニエル・ファルケ監督とクラブ、そしてリーズのサポーターは、そうなることを願っているはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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