チャンピオンズリーグは1.5倍も試合数が増えた
今シーズンは開幕から、選手のケガが目立つ。今年は大陸別の大会も各地で行われるなど、その負担が確実に身体を蝕んでいるのだ。
EUROで優勝したスペイン代表の有力選手に、ケガが相次いでいる。
FCバルセロナの攻撃的MFダニ・オルモは、ハムストリングのケガで戦列を離れた。マンチェスター・シティのMFロドリは、右膝前十字靭帯断裂の大けがで今シーズン中の復帰は絶望的と言われる。レアル・マドリーの右SBダニエル・カルバハルも、右膝前十字靭帯の断裂などで今シーズンは棒に振ることになった。
そしてFCバルセロナのMFフェルミン・ロペスも、ハムストリングのケガで1か月以上の離脱を余儀なくされた。
フェルミンは、スペイン代表としてEURO2024優勝のメンバーになった後、パリ五輪でスペイン五輪代表の優勝の立役者になって、バルサに戻ってプレーしていた。EUROでの出場時間は0分だったが、大会参加でオフを取ることはできなかったし、五輪を決勝まで戦い抜いたことで、疲労の蓄積が懸念されていたが...。
懸念すべき事態だ。
ケガの種類は様々で度数も違い、必ずしも疲労との因果関係は証明できないが、試合数が増えているのも間違いなく、「コンディションが良かったら回避できた」とも言われる。
【画像】ワールドクラスたちの妻、恋人、パートナーらを一挙紹介!
EUROで優勝したスペイン代表の有力選手に、ケガが相次いでいる。
FCバルセロナの攻撃的MFダニ・オルモは、ハムストリングのケガで戦列を離れた。マンチェスター・シティのMFロドリは、右膝前十字靭帯断裂の大けがで今シーズン中の復帰は絶望的と言われる。レアル・マドリーの右SBダニエル・カルバハルも、右膝前十字靭帯の断裂などで今シーズンは棒に振ることになった。
そしてFCバルセロナのMFフェルミン・ロペスも、ハムストリングのケガで1か月以上の離脱を余儀なくされた。
フェルミンは、スペイン代表としてEURO2024優勝のメンバーになった後、パリ五輪でスペイン五輪代表の優勝の立役者になって、バルサに戻ってプレーしていた。EUROでの出場時間は0分だったが、大会参加でオフを取ることはできなかったし、五輪を決勝まで戦い抜いたことで、疲労の蓄積が懸念されていたが...。
懸念すべき事態だ。
ケガの種類は様々で度数も違い、必ずしも疲労との因果関係は証明できないが、試合数が増えているのも間違いなく、「コンディションが良かったら回避できた」とも言われる。
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そして危惧すべきは、今後さらに世界中でゲーム数が増える点だろう。
今シーズンから新方式になったチャンピオンズリーグは、全体で1.5倍も試合数が増える。大会の仕組みをわかりにくいものにしてまで、規模を拡大。試合のレベルは低下も、試合数増加で売り上げを計算できる。プレーの質などほとんど無視だ。
W杯も、次の大会から32チームから48チームに増え、試合数が大幅に増加する。カナダ、アメリカ、メキシコに跨って行われるが、ワールドカップというよりもワールドリーグに近い。出場国のレベルを下げ、ゲームのクオリティを下げても、試合数増加をひねり出した。
他にも、欧州ではネーションズリーグを開催し、単なる親善試合を大会にすることで収益を増やしている。もはや、空いたスケジュールはない。プレシーズンさえビジネスで、アメリカ、中東、極東にツアーを組んでいる。例えばレアル・ソシエダも昨シーズン終了後から今シーズン開幕まで、2度も日本に遠征した。
爆発的な試合数の増加は、ほとんど狂気の沙汰と言える。しかし、資本主義に組み込まれた商業的プロサッカー界は、この流れを止められない。たとえ、プレーの質が落ちても、有力選手が絶望するようなケガをしても、だ。
ヨハン・クライフのようなご意見番がいたら、警鐘を鳴らすことができたのだろうが...好ましくない流れだ。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
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W杯も、次の大会から32チームから48チームに増え、試合数が大幅に増加する。カナダ、アメリカ、メキシコに跨って行われるが、ワールドカップというよりもワールドリーグに近い。出場国のレベルを下げ、ゲームのクオリティを下げても、試合数増加をひねり出した。
他にも、欧州ではネーションズリーグを開催し、単なる親善試合を大会にすることで収益を増やしている。もはや、空いたスケジュールはない。プレシーズンさえビジネスで、アメリカ、中東、極東にツアーを組んでいる。例えばレアル・ソシエダも昨シーズン終了後から今シーズン開幕まで、2度も日本に遠征した。
爆発的な試合数の増加は、ほとんど狂気の沙汰と言える。しかし、資本主義に組み込まれた商業的プロサッカー界は、この流れを止められない。たとえ、プレーの質が落ちても、有力選手が絶望するようなケガをしても、だ。
ヨハン・クライフのようなご意見番がいたら、警鐘を鳴らすことができたのだろうが...好ましくない流れだ。
文●小宮良之
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』、『FUTBOL TEATRO ラ・リーガ劇場』(いずれも東邦出版)など多数の書籍を出版。2018年3月に『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューを果たし、2020年12月には新作『氷上のフェニックス』が上梓された。
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