ワード選びのセンスがエグすぎる
これまで記者として複数の選手にインタビューしてきた。その中で“最高の名言”として今なお著者の記憶に強く残っているのが、内田篤人さんの回答だ。
2014年の年末、当時シャルケの一員だった内田篤人選手に「もっとも厄介なタイプのアタッカーは?」と訊くと、間髪を入れず次の答が返ってきた。
「進化後の流川くん」だった。
『スラムダンク』の内容をご存知の方ならこの段階でピンとくるだろう。流川楓とは『スラムダンク』のメインキャラクターのひとり。オフェンスの鬼と言われ、ドリブルでガンガン仕掛けるプレーが信条の選手だ。
では、なぜ「進化後」なのか。
2014年の年末、当時シャルケの一員だった内田篤人選手に「もっとも厄介なタイプのアタッカーは?」と訊くと、間髪を入れず次の答が返ってきた。
「進化後の流川くん」だった。
『スラムダンク』の内容をご存知の方ならこの段階でピンとくるだろう。流川楓とは『スラムダンク』のメインキャラクターのひとり。オフェンスの鬼と言われ、ドリブルでガンガン仕掛けるプレーが信条の選手だ。
では、なぜ「進化後」なのか。
ここで『スラムダンク』のストーリーに少し触れる。ある時、湘北高バスケットボール部の流川が陵南高のエースである仙道彰に1ON1の勝負を挑む。すると、仙道から「お前は試合の時も1対1の時もプレーが同じだな」「お前はその才能を生かしきれてねえ」「1対1もオフェンスの選択肢の一つにすぎねぇ。それがわからねぇうちは、おめーには負ける気がしねぇ──」と言われるのだ。
仙道との1ON1を経ての山王工業高戦、流川は山王のエース・沢北栄治のプレーに刺激を受けつつ“パスという布石があってこそドリブルが活きる”と気づく。こうして自己中心的なプレーヤーからパスもドリブルも使いこなす厄介なフォワードに変貌を遂げたのが、内田さんが言う「進化後の流川くん」なのである。
DAZNで放映中の「内田篤人のFOOTBALL TIME」でも“流川ネタ”は時々出てくる。『スラムダンク』を知らない方にとっては「何の話?」となるが、『スラムダンク』がドストライクの著者にとって「進化後の流川くん」との回答は衝撃過ぎた。
インタビュアーを引き込むワード選びのセンスがエグすぎる。内田篤人、恐るべし、と、インタビュー当時、素直にそう思った。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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インタビュアーを引き込むワード選びのセンスがエグすぎる。内田篤人、恐るべし、と、インタビュー当時、素直にそう思った。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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