鈴木彩艶はセリエA開幕から４試合に出場し、賛辞も批判を集めてきた。良い経験も悪い経験も積んでいる日本代表守護神に、パルマのOBは期待を寄せていている。

　GK大国イタリアでの挑戦１年目、鈴木は初戦でミスからFKを献上。リードしていたパルマの勝利をふいにすることとなった。さらに、第３節ナポリ戦では、果敢な飛び出しが相手にとって危険なプレーとなり、２枚目のイエローカードで退場に。数的不利に陥ったパルマは逆転負けを喫した。
【動画】批判を浴びた鈴木彩艶の退場シーン
　一方で、精度の高いキックを駆使したビルドアップへの参加やロングフィード、そして鋭い反応でシュートを阻んだ好守など、鈴木は随所で称賛もされている。

　元イタリア代表のロレンツォ・ミノッティは、若い鈴木のさらなる飛躍を信じているようだ。『Parma Live』で「パルマには素晴らしいクオリティがあり、本当に多くの興味深い若手がいる。バラ色の未来を持てるクラブだと思う」と、若いチームに好感を表し、鈴木のこともたたえた。

「個人的にスズキは嫌いじゃない。ミスはあったが、モダンな守護神であることを示してきた。我慢すれば面白い有望株になると確信している」
 

　鈴木が出場停止だったウディネーゼ戦も含め、パルマは５試合で９失点。コモと並び、アタランタに続くリーグワースト２位の数字だ。それでも、ミノッティは「主に攻撃的なプレースタイルによるものだと思う。だから、失点が多くなりリスクは監督も織り込み済みだろう」と話している。

「それに、これだけ若いチームなら、個人としてもセクションとしても、退場や軽率なプレーといった一定のミスを犯しやすいものだと思う」

　もちろん、守備の国イタリアにおいて、失点を抑えることは重要だ。今後、鈴木とパルマはもっと安定していくことが求められるだろう。ミノッティが信じる伸びしろに期待だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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