「この気持ちをずっと持てるような強い集団にしていきたい」
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝で、横浜はUAEのアル・アインに敗北。ホームでの第1レグは2-1で先勝も、アウェーでの第2レグは1-5の大敗。2戦合計3-6で、アジアの頂点に立つことはできなかった。
第2レグの試合後、現地で優勝セレモニーが行なわれる。トロフィーを掲げ、喜びを爆発させるアル・アインの選手たちを、横浜のキャプテン喜田拓也はじっと見つめていたという。
勝者へのリスペクトと、悔しい結末を真正面から受け止める姿勢――6年前がフラッシュバックする。
2018年。アンジェ・ポステコグルー体制1年目の横浜は、ルヴァンカップ決勝で湘南ベルマーレに0-1で敗れた。この時も、喜田は優勝セレモニーをじっと見つめていた。拍手するタイミングでは静かに両手を叩いて、県内のライバルチームの健闘を称えていた。
当時の心境を、喜田はこう述べている。
「スポーツなので、勝者がいれば敗者がいるのは当たり前。そういう考えを大事にしてきたし、湘南も身体を張って、勝ちたい気持ちを表現して頑張っていたと思う」
“準優勝”のメダルを大事そうに手に持っていた。
「F・マリノスとして苦しい戦いを続けてきたけど、チーム全員の力で勝ち上がってきた。決勝で負けたけど、これですべてが終わるかっていうと、そうでもない気がする。もちろん、勝てればこれ以上の幸せはないけど、ここまでみんなと来れたっていうのは、意味のあることなのかなって」
【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集!
第2レグの試合後、現地で優勝セレモニーが行なわれる。トロフィーを掲げ、喜びを爆発させるアル・アインの選手たちを、横浜のキャプテン喜田拓也はじっと見つめていたという。
勝者へのリスペクトと、悔しい結末を真正面から受け止める姿勢――6年前がフラッシュバックする。
2018年。アンジェ・ポステコグルー体制1年目の横浜は、ルヴァンカップ決勝で湘南ベルマーレに0-1で敗れた。この時も、喜田は優勝セレモニーをじっと見つめていた。拍手するタイミングでは静かに両手を叩いて、県内のライバルチームの健闘を称えていた。
当時の心境を、喜田はこう述べている。
「スポーツなので、勝者がいれば敗者がいるのは当たり前。そういう考えを大事にしてきたし、湘南も身体を張って、勝ちたい気持ちを表現して頑張っていたと思う」
“準優勝”のメダルを大事そうに手に持っていた。
「F・マリノスとして苦しい戦いを続けてきたけど、チーム全員の力で勝ち上がってきた。決勝で負けたけど、これですべてが終わるかっていうと、そうでもない気がする。もちろん、勝てればこれ以上の幸せはないけど、ここまでみんなと来れたっていうのは、意味のあることなのかなって」
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湘南とのファイナルはベンチ入りも出番がなかった喜田は、将来を見据えて、言葉に力をこめる。
「時間が経って、あんなこともあったね、ではなく、この気持ちをずっと持てるような強い集団にしていきたいし、なっていくべきチームだと思う。F・マリノスはタイトルが似合うなって、言われるチームであるべき。現に、子どもの頃から見てきたF・マリノスはそうだったので」
翌年の2019年シーズンに、横浜は15年ぶり4度目のリーグ制覇を果たす。シャーレを誇らしげに掲げたのは喜田だ。22年シーズンもJ1を制すなど、近年の横浜は優勝争いの常連に。喜田は“強い集団”の先頭に立って戦い続けている。
ACL初制覇はクラブの悲願だったが、叶えられなかった。ただ、計り知れない無念さを発奮材料に、次に向かっていくエネルギーに変えられるのが、喜田という男だ。それはこれまでの歩みが証明している。
このまま終わるわけにはいかない。終わるわけがない。ACLの悔しさは、ACLで晴らすしかない。トリコロールの“魂”は、必ず借りを返してくれるはずだ。
文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
【記事】「正直、びっくりしました」キャプテン喜田拓也の途中交代を元日本代表MFも疑問視「たぶん彼にしかできなかったと思う」【ACL決勝】
【記事】【セルジオ越後】球際で敗れ、完全アウェーの雰囲気にのまれ...完敗の横浜は相手との実力差を認めるしかないね【ACL決勝】
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「時間が経って、あんなこともあったね、ではなく、この気持ちをずっと持てるような強い集団にしていきたいし、なっていくべきチームだと思う。F・マリノスはタイトルが似合うなって、言われるチームであるべき。現に、子どもの頃から見てきたF・マリノスはそうだったので」
翌年の2019年シーズンに、横浜は15年ぶり4度目のリーグ制覇を果たす。シャーレを誇らしげに掲げたのは喜田だ。22年シーズンもJ1を制すなど、近年の横浜は優勝争いの常連に。喜田は“強い集団”の先頭に立って戦い続けている。
ACL初制覇はクラブの悲願だったが、叶えられなかった。ただ、計り知れない無念さを発奮材料に、次に向かっていくエネルギーに変えられるのが、喜田という男だ。それはこれまでの歩みが証明している。
このまま終わるわけにはいかない。終わるわけがない。ACLの悔しさは、ACLで晴らすしかない。トリコロールの“魂”は、必ず借りを返してくれるはずだ。
文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
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