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【今日の誕生日】4月14日/母国を初の五輪金メダルに導いたOA主将――R・アジャラ (元アルゼンチン代表)

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年04月14日

A代表でもメジャー大会でキャプテンを務めた頼れるリーダー。

抜群の統率力を誇ったアテネ五輪でのアジャラ。A代表でも長くキャプテンを務め、W杯では幾つもの歴史的な場面において当事者となった。 (C) Getty Images

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03-04シーズン、UEFAカップ優勝。マルセイユを2-0で下した決勝戦では、マン・オブ・ザ・マッチに選出された。 (C) Getty Images

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◇ロベルト・アジャラ:1973年4月14日生まれ アルゼンチン・パラナ出身
 
 今夏、ブラジル・リオデジャネイロで開催される夏季オリンピック。男子サッカー競技では、各地区の予選を勝ち抜いた15か国と開催国のブラジルがメダルを懸けて厳しい戦いに臨むこととなる。
 
 気になるのはやはりどの国が金メダルを獲得するかということだが、その候補のひとつとして挙げられているのがアルゼンチンだ。
 
 パウロ・ディバラ(ユベントス)、マウロ・イカルディ(インテル)、など、すでに欧州の強豪クラブで主力として活躍しているタレントが多く候補メンバーに名を連ねており、その豪華さは大会でも屈指である。
 
 今回、アルゼンチンが金メダルを獲得すれば、ハンガリー、イギリスに並んで最多3回目の優勝となるが、この欧州2か国が栄光を掴んだのは60年代以前(イギリスは20世紀初期)なのに対し、アルゼンチンの場合は2004アテネ大会、08年北京大会と、ごく最近のことである。
 
 アルゼンチン・サッカーの歴史に残る、初戴冠を果たした04年アテネ五輪。この栄光のチームでキャプテンを務め、強固な守備陣を統率したのがロベルト・アジャラだ。
 
 180センチにも満たない体躯ながら、空中戦にも強く、優れた守備能力を活かして世界の有能なFWたちを沈黙させてきた頑強かつクレバーなCBである。
 
 とはいえ、当時の彼は23歳以下の若手ではなく、すでに31歳のベテラン。オーバーエイジ(OA)枠での出場であり、94年にA代表にデビューした彼は、この時までに96年アトランタ五輪、98年フランス、02年日韓、2度のワールドカップに出場している。
 
 プロデビューは92年。フェロカリル・オエステ、リーベルといった国内クラブで経験を積み、95年には欧州進出を果たし、イタリアのナポリに加入する。そして98年には名門ミランの一員となり、控え選手ではあったものの、加入1年目でセリエA制覇を経験した。
 
 00年夏に主戦場をスペインに移し、加入したバレンシアではファーストシーズンから主力としてプレー。クラブの2年連続となるチャンピオンズ・リーグ決勝(サン・シーロでバイエルンにPK戦で敗退)進出に大きく貢献した。
 
 バレンシアでは、01-02、03-04シーズンでリーガを制した他、03-04シーズンにはUEFAカップ優勝も果たしている。
 
 06-07シーズンまでバレンシアに在籍し、その後、サラゴサで10年1月までプレー。最後は母国のラシン・アベジャネーダで1シーズンを戦って、現役生活を終えた。
 
 アルゼンチン代表としては、前述のメジャー大会の他、06年ドイツW杯にキャプテンとして出場。準々決勝のドイツ戦では先制点をダイビングヘッドで決めたが、その後のPK戦では2番手で失敗し、チームも敗退した。
 
 思い起こせば、98年フランスW杯でも、イングランド戦でマイケル・オーウェンに抜かれて歴史的なドリブルゴールを許し、オランダ戦でもデニス・ベルカンプにかわされてスーパーゴール(しかも決勝弾)を決められるなど、まさに悲喜こもごものW杯だった。
 
 代表での最終的な記録は115試合出場7得点。キャップ数は現時点で歴代3位と、偉大な数字を残してユニホームを脱いだ。
 
 さて五輪といえば、日本でもOA枠のメンバー選考については、枠を使うのかどうかも含め、大きな注目を浴びるものだが、アルゼンチンはアテネ五輪でアジャラの他、DFガブリエル・エインセ、MFキリ・ゴンサレスを招集している。
 
 4年後の北京五輪では、MFにファン・ロマン・リケルメ、ハビエル・マスチェラーノ、DFにはニコラ・ブルディッソが名を連ね、若い選手たちをリードして連覇に大きな貢献を果たした。
 
 ちなみにアジャラ自身が23歳以下で出場し銀メダルを獲得(準優勝を果たした28年アムステルダム五輪以来2度目のメダル獲得)したアトランタ五輪では、DFホセ・チャモ、ロベルト・センシーニ、そしてあのディエゴ・シメオネ(MF)がOA枠で出場している。
 
 では、今夏はどうなるのか。注目のリオネル・メッシについては、ヘラルド・マルティノ代表監督が「招集は困難」と語っている。果たして誰を招集するのか。あるいは23歳以下のメンバーだけで臨むのか。どちらにせよ、魅力的な顔ぶれになるのは間違いないだろうが。

アテネ五輪の優勝メンバー。カルロス・テベスが8ゴールを挙げて得点王に輝いた。他にも、ハビエル・サビオラ、アンドレス・ダレッサンドロ、ファブリシオ・コロッチーニなど、若き才能が顔を揃えていた。 (C) Getty Images

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こちらは北京五輪の優勝メンバー。すでに世界的なスターだったメッシをはじめ、セルヒオ・アグエロ、アンヘル・ディ・マリアといった若き逸材と、実績十分のOA枠が融合して抜群の強さを発揮した。来るリオ五輪では、どのようなメンバーを見ることができるだろうか。 (C) Getty Images

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