プレシーズンツアーで来日中のパリ・サンジェルマンが8月1日、国立競技場でインテルと対戦。64分にヴィティーニャの豪快なミドルシュートで先制したパリSGだったが、インテルに81分と83分にゴールを奪われ、1-2で逆転負けを喫した。
今回の日本ツアーでパリSGは、キリアン・エムバペが契約延長問題で不参加、ネイマールは帯同したものの怪我の影響で3試合とも出番なしと、まさに飛車角落ちの状態だった。結果、3試合で0勝1分け2敗と未勝利で終えている。
そんな2大エース不在の攻撃陣を牽引したのが新加入のスペイン代表マルコ・アセンシオだ。退団したリオネル・メッシの後釜として期待されている。
今夏にレアル・マドリーからフリートランスファーで加入した左利きのアタッカーは、3試合すべてに先発出場。主戦場は右ウイングながら、アル・ナスル戦とインテル戦ではCF、セレッソ大阪戦では左ウイングで起用された。
このインテル戦で際立っていたのがパスの引き出し方で、中央からサイドに流れる形や敵の2ライン(DFとMF)間でボールを受けるタイミングが秀逸だった。
【厳選ショット】終盤2分間の鮮やか逆転劇でインテルがPSGに逆転勝利!|パリSG 1-2 インテル
ボールを受けるタイミングが秀逸
このアセンシオの質の高い動き出しを合図に両ウイングと中盤、SBが連動。流れるようなパスワークで何度も決定機を生み出した。
象徴的だったのが14分の場面。アセンシオの落としから左サイドに展開すると左ウイングのカルロス・ソレール、中盤のファビアン・ルイスとマヌエル・ウガルテが絡んで最後はアセンシオがシュートを放つもポストに嫌われたシーンだ。
昨シーズンまでのパリSGはリオネル・メッシ、エムバペ、ネイマールの3人でDFラインを崩す場面がほとんどで、前述の場面のように中盤の選手が3トップを追い越す動きはほとんどなかった。これは今年7月に就任したばかりのルイス・エンリケ新監督がクリストフ・ガルティエ前監督よりもチーム全体での連動性を重要視しているからだろう。
エムバペが退団となれば、アセンシオが新たなパリSGのアイコンとなるかもしれない。
取材・文●永福 海(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
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