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「やり続けるというか…」大宮MF大橋尚志、今季初先発で安定したプレーを披露! 出番がなくても自分にベクトルを向けた日々を振り返る

カテゴリ:Jリーグ

野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

2023年04月14日

昨年6月以来の先発でも浮足立たず

今季初スタメンで、攻守に奮闘した大橋。写真:鈴木颯太朗

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[J2第9節]大宮0-1群馬/4月12日/NACK5スタジアム大宮

 大宮アルディージャはJ2第9節でザスパクサツ群馬とホームで対戦し、0-1で敗れた。本拠地では昨年8月以来の黒星となったが、多くのチャンスを作るなど、まずまずの内容だった一戦で、MF大橋尚志が今季初めてスタメン出場を果たした。

 26歳の大橋は、鹿島アントラーズのユースから2015年に昇格。その後、ツエーゲン金沢を経て、22年に大宮に加入し、1年目は19試合に出場。昨季までの通算では、J2で193試合で4得点、J3では6試合に出場している。

 そんな183センチの大型ボランチは、今季は開幕からメンバー外が続いたが、ベンチ入りした前節のモンテディオ山形戦で途中出場し、節目のJ通算200試合出場を達成。そして今節の群馬戦で先発に抜擢された。

 スタメン出場は昨年6月以来だったが、試合開始から浮足立った様子は見られず、安定したプレーを披露。攻撃では縦パスやドリブルでの突破でチャンスを作り、守備ではパスカットや的確な位置取りでのカバーリングなどで中盤を引き締めて、66分までプレーした。

 試合後に大橋は、敗戦したためか、まず反省の弁を口にした。自らのプレーについて「もう少し、ボランチが高くて攻撃に厚みを出せれば、もっと相手の守備も難しくなった」と語る。
 
 自身のパフォーマンスに納得はいかなかったようだが、途中交代するまでの攻守両面での奮闘ぶりは、目を引くものがあった。

 出場機会に恵まれなかった期間も、まじめに取り組んできた。群馬戦の前日に大宮が公式インスタグラムで行なったライブでは、原博実フットボール本部長が、その姿勢を「一生懸命、腐らずにやっていた」と高く評価している。

 試合に出られなかった時期について訊かれた大橋は、正直な心情を明かしながら、こう振り返る。

「メンバーに入れなかったり、悔しい気持ちは、少し嫌になってしまったり、やる気がなくなってしまったり、気持ちの面ではあるけど。この期間、自分のなかで、そういう日もあったと思うけど、そこを何とか、やり続けるというか、自分にベクトルを向けてやっていく、そこだけを意識していた」

 気持ちが折れそうになる瞬間があったかもしれない。だが、ネガティブな感情に支配されることはなかった。自分と向き合い、不断の努力で日々を過ごしてきた。

 そうして掴んだ今季初先発。結果には満足できなかっただろうが、好転のきっかけにしたい。大橋にとっての2023シーズンが、本格始動した。

取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

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