ブライトン三笘に「自分から寄せている」
来るべき2023年シーズン、リーグを盛り上げるのはいったい誰か。新たなスターは生まれるのか、未来を切り拓くニューヒーローは出現するのか。番記者推奨のブレイク候補、今回はヴィッセル神戸のMF泉柊椰だ。
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ヴィッセル神戸の2023年シーズン新加入選手は、期限付きも含めて10名。ジェアン・パトリッキや齊藤未月、川﨑修平ら即戦力も多いが、彼らですらスタメン出場は難しいと言わざるを得ない。それほど今季の神戸は選手層が厚く、ルーキー5選手はベンチに入ることも至難の業と言えそうだ。
とはいえ、2種登録選手としてトップチームの練習に度々参加してきた神戸U-18の昇格組(寺阪尚悟、安達秀都、冨永虹七)をはじめ、ルーキーたちは粒ぞろい。なかでも唯一の大卒ルーキー泉柊椰はブレイク候補と言っていいだろう。
泉の主戦場は左ウイング。神戸では汰木康也という絶対的な存在がおり、アカデミーの先輩・佐々木大樹、新加入のパトリッキ、左SB初瀬亮などライバルが多いポジションである。今季開幕前の時点で泉の序列は、4~5番手といったところだろう。
ただ、面白いのは候補5人が全て異なる個性を持ち合わせている点だ。ざっくり言うと、汰木は「ぐにゅぐにゃ系」(泉)、パトリッキはスピード系、佐々木は何でもできる系、初瀬はクロスの質が高い系、そして泉は「ぐいっと系」(本人)となる。対戦相手によって戦い方を変える吉田孝行監督の“手札”構想に入れば、泉にも出場チャンスはやってくるに違いない。
その準備は着々と進めてきた。昨季のキャンプで初めて汰木を目の当たりにした当時大学3年(4月から4年生)の泉は「この人を越えないと、試合に出られへんのかぁ」とやや落胆した。同時に試合に出るための“物差し”も手に入れ、自分をさらに磨いてきた。
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ヴィッセル神戸の2023年シーズン新加入選手は、期限付きも含めて10名。ジェアン・パトリッキや齊藤未月、川﨑修平ら即戦力も多いが、彼らですらスタメン出場は難しいと言わざるを得ない。それほど今季の神戸は選手層が厚く、ルーキー5選手はベンチに入ることも至難の業と言えそうだ。
とはいえ、2種登録選手としてトップチームの練習に度々参加してきた神戸U-18の昇格組(寺阪尚悟、安達秀都、冨永虹七)をはじめ、ルーキーたちは粒ぞろい。なかでも唯一の大卒ルーキー泉柊椰はブレイク候補と言っていいだろう。
泉の主戦場は左ウイング。神戸では汰木康也という絶対的な存在がおり、アカデミーの先輩・佐々木大樹、新加入のパトリッキ、左SB初瀬亮などライバルが多いポジションである。今季開幕前の時点で泉の序列は、4~5番手といったところだろう。
ただ、面白いのは候補5人が全て異なる個性を持ち合わせている点だ。ざっくり言うと、汰木は「ぐにゅぐにゃ系」(泉)、パトリッキはスピード系、佐々木は何でもできる系、初瀬はクロスの質が高い系、そして泉は「ぐいっと系」(本人)となる。対戦相手によって戦い方を変える吉田孝行監督の“手札”構想に入れば、泉にも出場チャンスはやってくるに違いない。
その準備は着々と進めてきた。昨季のキャンプで初めて汰木を目の当たりにした当時大学3年(4月から4年生)の泉は「この人を越えないと、試合に出られへんのかぁ」とやや落胆した。同時に試合に出るための“物差し”も手に入れ、自分をさらに磨いてきた。
泉が言う「ぐいっと系」の理想的な選手は、サッカーの母国イングランドのプレミアリーグを騒がせている日本代表の三笘薫(ブライトン)だ。
細かいタッチでボールをさらしながら相手と正体し、踏み込んだ右足の反発を利用して急加速する三笘のドリブルは、相手を置き去りにして縦へ抜ける鋭さが武器。まさに「ぐいっと」えぐる感じだ。
そして相手に縦を意識させながら、カットインしてシュートという選択肢もある。縦も横も切れ味は抜群で変幻自在だ。
その三笘に泉は「自分から寄せている」と話す。大学時代は古武術の呼吸法を取り入れたりしながらドリブルを追究。「ゆったりした状態から一気に息を吐いたり、丹田に集中しながら呼吸したり。先生に古武術の呼吸法を教えてもらい、ドリブルに重ねたりしました」。
また、スポーツ栄養学の先生に学び、筋力を増やしながら大学時代を通して約5キロの体重増にも成功したという。
それでも、まだまだ華奢な身体つきだが、プロの世界で揉まれながらフィジカルアップできれば、化ける可能性は十分。神戸アカデミー育ち、びわこ成蹊スポーツ大経由の泉が、「ぐいっと」急成長することを期待したい。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
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細かいタッチでボールをさらしながら相手と正体し、踏み込んだ右足の反発を利用して急加速する三笘のドリブルは、相手を置き去りにして縦へ抜ける鋭さが武器。まさに「ぐいっと」えぐる感じだ。
そして相手に縦を意識させながら、カットインしてシュートという選択肢もある。縦も横も切れ味は抜群で変幻自在だ。
その三笘に泉は「自分から寄せている」と話す。大学時代は古武術の呼吸法を取り入れたりしながらドリブルを追究。「ゆったりした状態から一気に息を吐いたり、丹田に集中しながら呼吸したり。先生に古武術の呼吸法を教えてもらい、ドリブルに重ねたりしました」。
また、スポーツ栄養学の先生に学び、筋力を増やしながら大学時代を通して約5キロの体重増にも成功したという。
それでも、まだまだ華奢な身体つきだが、プロの世界で揉まれながらフィジカルアップできれば、化ける可能性は十分。神戸アカデミー育ち、びわこ成蹊スポーツ大経由の泉が、「ぐいっと」急成長することを期待したい。
取材・文●白井邦彦(フリーライター)
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