元日本代表DF槙野智章が12月26日、「現役引退および槙野劇場第二章 開幕宣言会見」を行なった。

　35歳の槙野はサンフレッチェ広島とドイツのケルン、浦和レッズ、神戸に在籍。Jリーグで３度のベストイレブンを受賞し、浦和ではACLや天皇杯、ルヴァンカップの優勝に貢献。日本代表では、2018年のロシア・ワールドカップに出場した。

　会見の冒頭で、「これまでにない会見にしたいと思って」と切り出した槙野は、プロジェクターを駆使して引退理由や今後への決意を語り、その後に挙手した質問者全ての問いに応じた。

　まずは、引退理由について「今季、選手として『槙野劇場』を起こせなかった」と説明。神戸に加入した当初から考えており、特に右ヒラメ筋肉離れから復帰した夏ごろに本来のプレーが難しくなったために決断したと振り返った。

　プロ生活を17年間続けられた秘訣は、「アンチをつけることを意識した」「アンチの人たちの声を出し続けた」として、「『それよりもやってやろう』『結果で見せてやろう』とやっていた」と明かした。

　今後については、「『槙野劇場』を起こしたい。新しいステージを見つけたい」として、監督を目ざすと表明した。
 

　さらに、『ABEMA』の解説者として伝える側で携わったカタール・ワールドカップでの経験から、メディアの力を実感したと明かす。「注目されたのを、Jリーグに持っていきたい」「今回、活躍した選手たち、みんな元Jリーガー」と力説した。

　そのうえで、「目ざす監督像」は「主役である選手たちを、最高に輝かせられる監督に」として、「選手の能力を引き出せるような引き出しを持った監督になりたい。これまでにない日本人の監督像を作りたい」と語る。さらに、「槙野が監督だから試合を見に行きたいと思わせられる指導者に」と意欲を示した。

　監督を目ざすにあたり、現時点で保持しているのはB級ライセンスで、必要なS級ライセンスを取得するのには２、３年かかるようだ。また、監督を務めるチームについては、以下のように述べる。

「育成年代もかなり注目している。まずは、そこも学びたい気持ちがある。カテゴリーに関しては、J３でもJ２でもやりたいと思っている。いろんな人を巻き込んで強くしていきたい。面白いチームを作っていきたい。見に行きたいというチーム作りをしたい。チャンスがあれば、どこにでも飛び込んでいきたい」

　会見の最後に実施されたフォトセッションには、妻で女優の高梨臨さんが“サプライズゲスト”として登場。槙野は、高梨さんは仕事があると伝えられていて、家を出発する際にも普通に見送られたとして「やばい」「えぐい」と繰り返して、最後まで驚いていた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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