3大クラブの資金力は西欧の主要リーグに比肩。
ここ数年、移籍マーケットにおいてトルコ・リーグの有力クラブの存在感がどんどん強まっている。
とりわけイスタンブールの3大クラブ、ガラタサライ、フェネルバフチェ、ベジクタシュの資金力は、西ヨーロッパの主要リーグと肩を並べるか、それをしのぐ水準にある。
今夏最初のビッグディールは、ガラタサライによるドイツ代表ルーカス・ポドルスキ(アーセナル)の獲得だった。
移籍金は250万ユーロ(約3億5000万円)と安価だったが、選手との契約は年俸300万ユーロ(約4億2000万円)の3年契約(4年目のオプション付き)。さらに出場給が1試合2万ユーロ(約280万円)という契約なので、年間40試合出場すればさらに80万ユーロ(約1億1200万円)が上乗せされる。4年間トータルでは1520万ユーロ(約21億2800万円)を稼ぎ出す可能性があるという計算だ。
これに対してフェネルバフチェも、マンチェスター・ユナイテッドからポルトガル代表ナニ、オランダ代表ロビン・ファン・ペルシという2人の大物アタッカーを獲得。さらにリールからかつてパレルモ、ローマでプレーしたデンマーク代表のCBシモン・ケアも手に入れた。
ベジクタシュも黙ってはいない。ポルトガル代表リカルド・カレスマをポルトから、かつてバイエルン、ナポリ、アトレティコ・マドリーなどでプレーしたアルゼンチン代表MFホセ・ソサをメタリスト(ウクライナ)から完全移籍で獲得し、さらにドイツ代表マリオ・ゴメス(フィオレンティーナ)とも交渉を進めている。
他にも、イタリアからはDFルイス・ペドロ・カバンダ(ラツィオ)とMFクリストバル・ホルケラ(パルマ)がトラブゾンスポルへ、そしてサミュエル・エトーがサンプドリアからアンタルヤスポルに移籍している。
そのアンタルヤスポルは、メキシコ・リーグのケレタロを退団したロナウジーニョにもアプローチしていた(ロナウジーニョはフルミネンセと契約)。
MLS、カタールやアブダビなどの中東リーグ、さらに中国をはじめとするアジアのリーグも、ヨーロッパで活躍したフットボーラーの新たな移籍先となっているが、トルコ・リーグのアドバンテージは、ヨーロッパに残ってチャンピオンズ・リーグやヨーロッパリーグというメジャーな大舞台でプレーできること、そして熱狂的なサポーターによるホットな空気の中でプレーできることだ。
ビッグネームにとっては、キャリア終盤の新たな選択肢となっていることは間違いない。
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
とりわけイスタンブールの3大クラブ、ガラタサライ、フェネルバフチェ、ベジクタシュの資金力は、西ヨーロッパの主要リーグと肩を並べるか、それをしのぐ水準にある。
今夏最初のビッグディールは、ガラタサライによるドイツ代表ルーカス・ポドルスキ(アーセナル)の獲得だった。
移籍金は250万ユーロ(約3億5000万円)と安価だったが、選手との契約は年俸300万ユーロ(約4億2000万円)の3年契約(4年目のオプション付き)。さらに出場給が1試合2万ユーロ(約280万円)という契約なので、年間40試合出場すればさらに80万ユーロ(約1億1200万円)が上乗せされる。4年間トータルでは1520万ユーロ(約21億2800万円)を稼ぎ出す可能性があるという計算だ。
これに対してフェネルバフチェも、マンチェスター・ユナイテッドからポルトガル代表ナニ、オランダ代表ロビン・ファン・ペルシという2人の大物アタッカーを獲得。さらにリールからかつてパレルモ、ローマでプレーしたデンマーク代表のCBシモン・ケアも手に入れた。
ベジクタシュも黙ってはいない。ポルトガル代表リカルド・カレスマをポルトから、かつてバイエルン、ナポリ、アトレティコ・マドリーなどでプレーしたアルゼンチン代表MFホセ・ソサをメタリスト(ウクライナ)から完全移籍で獲得し、さらにドイツ代表マリオ・ゴメス(フィオレンティーナ)とも交渉を進めている。
他にも、イタリアからはDFルイス・ペドロ・カバンダ(ラツィオ)とMFクリストバル・ホルケラ(パルマ)がトラブゾンスポルへ、そしてサミュエル・エトーがサンプドリアからアンタルヤスポルに移籍している。
そのアンタルヤスポルは、メキシコ・リーグのケレタロを退団したロナウジーニョにもアプローチしていた(ロナウジーニョはフルミネンセと契約)。
MLS、カタールやアブダビなどの中東リーグ、さらに中国をはじめとするアジアのリーグも、ヨーロッパで活躍したフットボーラーの新たな移籍先となっているが、トルコ・リーグのアドバンテージは、ヨーロッパに残ってチャンピオンズ・リーグやヨーロッパリーグというメジャーな大舞台でプレーできること、そして熱狂的なサポーターによるホットな空気の中でプレーできることだ。
ビッグネームにとっては、キャリア終盤の新たな選択肢となっていることは間違いない。
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎