【柏】自滅で黒星発進。先発復帰の近藤は“救世主”になれるか

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年07月12日

自らのミスで失点に絡むも、攻守で独自のカラーを出す。

今季初先発の近藤は自らのミスで2点目を献上したが、相手エースの豊田(11番)を相手に空中戦でイニシアチブを握るなど、随所に“らしさ”も見せた。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 第2ステージ初戦の鳥栖戦、近藤が今季初めてスタメンに名を連ねた。守備陣の大黒柱を担う背番号3は、相手エースの豊田が得意とする空中戦で自由を与えず、攻撃でも果敢に縦パスに打ち込む。「上手く試合に入れれば」という思惑通り、最終ラインを安定させていたが、17分に鈴木が左足捻挫で交代を余儀なくされて状況は一変してしまった。

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 左利きのエドゥアルド投入に伴い、左CBから右CBにスライドした影響が少なからずあったという。
 
「これまでほとんど左(CB)で、右は全然やらないから(ルックアップした時の)景色が違った」
 
 鳥栖にセットプレーから先制を許した直後の24分、エドゥアルドの横パスを「ボールをあまり見ず、軽い感じで蹴ってしまった」というダイレクトリターンを鎌田に奪われて、その流れから2点目を献上。ゴールネットを揺らされた瞬間、近藤は思わず天を仰いだ。
 
「自分のミスで2失点目をしたので申し訳ない。(トラップして)冷静にやり直せば良かった」
 
 ほかにも、相手のカウンターへの対応が遅れる場面もあり、先発復帰戦は満足のいくものではなかった。ただ、それでもエドゥアルドをカバーしながら身体を張った守備で決定機を防ぎ、後半の反撃につなげてベテランの意地を見せた。
 
「自分のミスで失点したので取り返したかった」と66分に輪湖へ、その6分後には工藤へロングフィードを通し、チャンスを演出。後半途中に今季初めて採用した3-4-3(近藤は3バックの右)も、守備力とビルドアップ力を兼ね備えた近藤がいるからこそ両SBを一列前に押し上げられた形だ。近藤不在時にはなかった攻撃の選択肢が増えたことは、今後を見据えたうえでは好材料だろう。
 
「ミスをしない選手はいないし、ポジティブに考えれば、あのミスだけだった。アップテンポだったので最後は少しキツかったけど、とりあえず(約9か月ぶりに)90分間出られたことが収穫。落ち込んでいる場合じゃない」
 
「チームとしては、バタついてしまった時間帯があった。前半も後半も、前へ前へ攻め急いでしまうところは落ち着けないといけない。ゲーム勘を戻していきながら、勝負にこだわるという意味では、後半みたいな激しさや推進力に緩急を付けて戦えるようになれば、チームもまとまっていくと思う」
 
 近藤は鳥栖戦を「僕にとっての開幕戦」と位置付けた。第1ステージの出後れ(勝点18の14位)を考えれば決してチームとして余裕がある状況ではないが、さらにコンディションを上げて行ける自信はある。逆境に直面する柏の“救世主”となるべく、背番号3は前だけを見つめている。
 
取材・文●小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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