アジアレベルでは頭一、二つ抜けている
今年9月に始まったカタール・ワールドカップのアジア最終予選。日本代表はここまで6試合を消化し、4勝2敗の勝点12でグループ2位という成績だ。オマーンとの初戦で敗れるなど難しいスタートを切ったが、4節・豪州戦から3連勝と盛り返した森保ジャパンで、際立つパフォーマンスを見せたのは誰か。9・10・11月シリーズでの戦いを踏まえ、東京新聞の唐沢裕亮記者に「MVP」と「MIP」をセレクトしてもらった。
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【MVP】冨安健洋(DF)
6試合でわずか5得点のチームがワールドカップへストレートインできる2位に食い込めているのは、この23歳のCBによるところが大きいと考える。空中戦ではほぼ全勝。ただ頭ではね返すのではなく、味方にしっかりつないでマイボールにしてチームを助ける。
後方のカバーにもそつがない。左右両足で組み立てられ、持ち上がってのくさびも打てる。かつて、これほど安心感を与えてくれるDFはいなかったのではないか。2019年のアジアカップで実証済みではあるが、改めてアジアレベルでは頭一、二つ抜けているというのが正直な印象だ。
代表にとって現在、最も欠けると痛い存在とも言え、ここまで警告をもらっていないことも高評価。極度の緊張感が包むワールドカップ最終予選という自身初の舞台でもプレーぶりが変わらない精神的なたくましさも頼もしく、文句の付けようはない。
【MIP】伊東純也(MF)
直近のオマーン戦で、後半に代表初キャップを刻んで流れを一変させた三笘薫のインパクトは強烈だったが、9月シリーズからの存在感なら右サイドで違いを見せた快足アタッカーを挙げたい。
出場5試合での2ゴール1アシストは、いずれも勝利に直結した。右サイドに張って縦に仕掛けるスタイルは基本布陣の4-2-3-1に加え、豪州戦から採用する4-3-3でも攻撃のキーとなっている。微妙なオフサイドの判定でゴールが取り消されたが、自陣からのカウンターで独走してたたき込んだベトナム戦の「幻の2点目」は衝撃的だった。
画面越しで1人だけ早送りに見えるスピードはプレスバックでも威力を発揮し、前線からの献身的な守備も見逃せない。人材豊富な前線にあって、結果を残して最終予選を通して代えの効かない「個」であることを印象づけた。
取材・文●唐沢裕亮(東京新聞)
【PHOTO】埼玉スタジアムに駆けつけ、選手を後押しする日本代表サポーター!
6試合でわずか5得点のチームがワールドカップへストレートインできる2位に食い込めているのは、この23歳のCBによるところが大きいと考える。空中戦ではほぼ全勝。ただ頭ではね返すのではなく、味方にしっかりつないでマイボールにしてチームを助ける。
後方のカバーにもそつがない。左右両足で組み立てられ、持ち上がってのくさびも打てる。かつて、これほど安心感を与えてくれるDFはいなかったのではないか。2019年のアジアカップで実証済みではあるが、改めてアジアレベルでは頭一、二つ抜けているというのが正直な印象だ。
代表にとって現在、最も欠けると痛い存在とも言え、ここまで警告をもらっていないことも高評価。極度の緊張感が包むワールドカップ最終予選という自身初の舞台でもプレーぶりが変わらない精神的なたくましさも頼もしく、文句の付けようはない。
【MIP】伊東純也(MF)
直近のオマーン戦で、後半に代表初キャップを刻んで流れを一変させた三笘薫のインパクトは強烈だったが、9月シリーズからの存在感なら右サイドで違いを見せた快足アタッカーを挙げたい。
出場5試合での2ゴール1アシストは、いずれも勝利に直結した。右サイドに張って縦に仕掛けるスタイルは基本布陣の4-2-3-1に加え、豪州戦から採用する4-3-3でも攻撃のキーとなっている。微妙なオフサイドの判定でゴールが取り消されたが、自陣からのカウンターで独走してたたき込んだベトナム戦の「幻の2点目」は衝撃的だった。
画面越しで1人だけ早送りに見えるスピードはプレスバックでも威力を発揮し、前線からの献身的な守備も見逃せない。人材豊富な前線にあって、結果を残して最終予選を通して代えの効かない「個」であることを印象づけた。
取材・文●唐沢裕亮(東京新聞)
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