プレミアリーグ第２節、敵地に乗り込んでのウェストハム戦で、レスターの岡崎慎司は開幕戦に続いてスタメン出場。得意のヘディングから移籍後初ゴールを挙げ、チームの開幕２連勝に貢献した。
 
　開幕戦で４得点を挙げて快勝したレスターの布陣は４-４-２。岡崎は２トップの左に入り、好連携を見せたヴァーディーと２戦続けてコンビを組んだ。
 
　立ち上がりは、シーズン初戦でアーセナルに完封勝ちして勢いに乗るウェストハムにボールを保持され、サイドを突かれる展開が続く。しかしレスターは、CBのフート、モーガンを中心にクロスを弾き返すなど、要所を抑えた守備で決定的なシーンを作らせなかった。
 
　20分以降、落ち着いてきたレスターは、立て続けにカウンターからチャンスを創出。これらはいずれも、岡崎の前線での守備によってボールを奪取したプレーが起点となっており、早くも彼が今のレスターに欠かせない存在になりつつあることがうかがえた。
 
　そして、その岡崎に決定機が訪れる。
 
　26分、カウンターから左サイドを抜け出したヴァーディーがクロスを上げると、岡崎がフリーでボレーシュート。相手GKのアドリアンに弾かれるも、浮き上がったこぼれ球に素早く反応し、ヘディングで押し込んだ。
 
　２戦目にしてプレミア初ゴール!!　日本人では、中田英寿、稲本潤一、香川真司、吉田麻也に続いて史上５人目のゴールスコアラーとなった。
 
　このゴールで勢いづいたレスターは38分、再び左サイドを攻略する。オルブライトンがペナルティーエリア深くまでドリブルで侵入し、相手DFを引きつけてからマイナスのクロス。それをフリーで待っていたマハレズが、左足で冷静に沈めた。
 
　このアルジェリア代表アタッカーの２戦連続弾で、レスターは２-０とリードして前半を終えた。
 
　後半は、ホームで意地を見せたいウェストハムがギアを上げ、レスターを押し込み、攻め立てる。54分、ゴール正面でボールを受けたパイエが左足で振り抜き、強烈なシュートを見舞って１点差に迫った。
 
　ウェストハムに押される展開が続いたレスターは、ラニエリ監督が落ち着きを取り戻そうと62分に選手交代に踏みきり、岡崎に代えてカンテを投入した。
 
　この策は、岡崎の運動量が落ちていたからというよりも、中盤の枚数を増やし、空きがちになっていたスペースを埋めることを狙った戦術的な交代と言える。また、岡崎がイエローカードを受けていたこともあった。
 
　試合は、ウェストハムが70パーセントを越えるポゼッションで同点ゴールを奪いにかかるも、守備の枚数を増やしたレスターのブロックを敷かれ、決定機もシュマイケルの好セーブに阻まれた。
 
　そして試合終了間際、CKに攻め上がったGKアドリアンが、勢い余ってヴァーディーの胸を蹴り退場、ウェストハムは万事休す。試合は、２-１でレスターの勝利に終わった。
 
　岡崎は再三にわたって攻撃の起点となり、さらにはゴールという目に見える結果を残したことで、中心選手としての地位確立に大きく前進したと言っていいだろう。
 
　逃げきって開幕２連勝を飾ったレスターは次節、ホームに戻ってトッテナムと対戦する。チーム同様に好調を維持する岡崎は、プレミア上位クラブとの対戦でも結果を残せるだろうか。