今年10月に日本人４選手が所属するセルティックの監督を突如として辞任したブレンダン・ロジャーズは、チーム編成をめぐってクラブと衝突していた。

　その要因の一つが、夏に川崎フロンターレから加入したFW山田新の獲得だったようだ。１月に退団した古橋亨梧の後釜として、冬にも獲得候補に挙がっていたが、当時は日本代表歴さえなかった（７月のE-１選手権で１試合出場）ストライカーの補強を、ロジャーズは断っていたという。

　セルティックの専門メディア『VIDEO CELTS』は「ロジャーズ監督は、2025年１月の移籍期間中に山田新と契約する機会を断った」と報じている。

「マイケル・ニコルソンCEOが古橋の売却に昼夜を問わず尽力していたため、セルティックはもう一人のストライカーを必要としていた。ロジャーズ監督は山田の獲得を拒否した。彼は、その任務を遂行できない選手を獲得するよりも、山田なしでやっていくほうがましだと考えたのだ」

「７月、山田はセルティックに移籍した。クラブ（主導）によるものだった。（フットボール・ディレクターの）ポール・ティズデールの影響力が高まり、乗り気ではなかった監督にJリーグのストライカーを押し付けたのだ」
 

　同メディアは「山田は川崎フロンターレでプレーしていた時に、ティズデールにスカウトされた。2024年のJリーグでは38試合に出場し、19ゴール・４アシストを記録した。まずまずの成績だが、彼のキャリアの中では異例と言えるだろう」と綴り、こう続けた。

「ロジャーズは山田を欲しがらなかった。古橋やアダム・イダのレベルに遠く及ばなかったからだ。彼の判断は正しかった。2025年シーズンのJリーグで、山田は21試合に出場し、２得点だった。それでもティズデールは移籍を強行した」

　結果、山田はほとんど試合でベンチ外となり、ヨーロッパリーグではメンバーから外されてしまった。報道の通りであれば、冷遇されてしまったのも必然と言えるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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