ルヴァンカップの準々決勝が9月2日、各地で開催。ヤンマースタジアム長居では、セレッソ大阪対柏レイソルの一戦が行なわれ、アウェーの柏が勝利し準決勝進出を決めた。

　C大阪はスタメンで柿谷曜一朗と西川潤を起用。一方柏はCBの負傷が相次ぎ、その穴埋めに注目が集まったが、最終ラインには久々の公式戦出場となる鎌田次郎が入った。なお、リーグ得点王を快走するオルンガはベンチ外となった。

　開始２分、柏がいきなりビッグチャンス。カウンターから前線へ一気にロングボールを送る。抜け出したのは呉屋大翔。GKと１対１の場面を迎え、左足を振り抜くもこれはクロスバーを直撃。ファーストチャンスで先制とはならない。続けて８分、戸嶋祥郎が右サイドからのクロスをトラップし、ペナルティエリア内に侵入。そのままシュートまで持ち込むも枠を外してしまう。さらに12分、ヒシャルジソンが中盤でボールを奪い縦パス、受けた江坂任は溜めを作り、右サイドへスルーパス。駆け上がった高橋峻希は思い切ってシュートを選択もGKキム・ジンヒョンがキャッチ。

　試合序盤から柏が押し込む時間が続く。

　対してC大阪も前線のブルーノ・メンデスへ縦１本シンプルにボールを供給するも、柏の落ち着いた守備になかなかチャンスを作り出せない。それでも、前半中盤から終盤にかけては徐々にC大阪がボールを持つ時間が増えていく。

　しかし40分、柏は江坂が長い距離ボールを運ぶとゴール前で左サイドへパス。受けた呉屋は相手を上手く制し、左足でシュート。これがゴールネットを揺らし、押し込まれつつあった柏が、ついに試合の均衡を崩す。ゴール後には怪我で戦線離脱した高橋祐治へ捧げる、指で３を示すパフォーマンスも飛び出した。

　さらに42分、またも呉屋。シンプルなロングボールからGKと１対１を迎え、ループシュート。しかし惜しくも枠の外で追加点とはならない。結局前半は１-０柏リードで折り返す。
 

　後半は立ち上がりから追加点を狙う柏がやや優勢に試合を進める。シンプルに呉屋にボールを集め、惜しいシーンを作り出していく。

　たまらずC大阪は55分、一気に３枚替え。フレッシュな選手を送り込み、同点そして逆転へ打開を目指す。この交代が契機となったか、このあたりからC大阪がボールを持つ時間が長くなる。
　
　その流れから59分にはゴール前絶妙な位置でFKを獲得。キッカーは丸橋祐介、左足で強烈なシュートを放つもGK中村航輔がセーブ、さらにこぼれ球に柿谷が詰めるもゴールネットは揺らせない。続けて63分、右サイドから坂元達裕がグラウンダーのクロス、途中出場の鈴木孝司が上手くヒールで合わせるも、ポスト直撃。またもや同点の機会をものにできない。

　その後も攻勢をかけたのは１点ビハインドのC大阪。75分にはついに、この試合ベンチスタートとなった清武弘嗣を投入。そしてその直後。柿谷が中盤からの絶妙なスルーパスに抜け出す。GKと完全に１対１の場面を迎えるも、しかし、これもGK中村がスーパーセーブ。C大阪はこの試合最大のチャンスを逃してしまう。

　そのなかで84分、守りの時間が続いた柏が一瞬の隙をつく。速攻から一気にゴール前へ攻め込むと、最後はゴール中央でボールを受けた江坂が冷静にコントロールシュート。勝利を大きく手繰り寄せる追加点を奪う。

　さらに勢いに乗った柏は90分にも江坂が再びゴール。試合を決定づけた。試合はそのままタイムアップ。アウェーの柏が３-０で勝利を収めた。

　この試合に勝利した柏は、10月7日に横浜Fマリノスと準決勝を戦う。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部