アジア・チャンピオンズリーグの準決勝、鹿島アントラーズ対水原三星の第１戦は10月３日、鹿島のホーム・県立カシマサッカースタジアムで行なわれ、３対２で鹿島が勝利を収めた。

　鹿島は累積警告により、レオ・シルバが出場停止。代わって永木亮太が起用され、三竿健斗とのボランチコンビを形成。前線は鈴木優磨とセルジーニョの２トップとなった。

　試合は序盤、アウェーの水原が猛攻を仕掛けた。２分、CKのチャンスを掴んだ水原は、ヨム・ギフンのクロスが相手選手と競り合った内田篤人の肩に当たり、そのままゴールに吸い込まれてしまう。オウンゴールによって、水原に先制点が入る。

　さらに水原は６分、敵陣でこぼれ球を拾ったデヤン・ダムヤノビッチが角度のない位置から思い切ったシュート。これが左ポストに当たってネットを揺らした。立ち上がり早くも水原が２点を先行した。

　その後、鹿島も反撃に移るが、水原の機を見たカウンターもあり、一進一退の攻防に。それでも鹿島は21分、セルジーニョが巧みなボールコントロールから中央の鈴木優磨へ絶妙なクロスを供給。これが鈴木と競り合った相手選手のオウンゴールを誘い、鹿島が１点差に迫る。さらに鹿島は安部裕葵がセルジーニョのお膳立てから決定機を迎えるが、シュートは惜しくも枠の外へ。

　前半終了間際には水原に決定的なチャンスを許すが、ここはGKクォン・スンテが身を挺してブロック。２対１で前半を終了した。

　後半、鹿島はメンバー交代なくスタート。立ち上がり、鹿島は内田のオーバーラップからチャンスを掴む。47分には敵陣ペナルティエリア内に切れ込んだ内田が相手DFに倒されるが、PKを示すホイッスルは鳴らず。ペナルティエリア内で完全に相手選手の「手」が内田に接触していただけに、鹿島側にとっては納得のいかない不可解な判定となってしまった。

　内田は前線との好連係からたびたび鋭い攻め上がりを見せ、水原ディフェンスを切り崩していく。54分にはセルジーニョとのコンビネーションから抜け出し、クロスのこぼれ球に反応した安部が右足を振り抜くが、これは枠を外れた。

　一方、水原は64分、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFサリッチが右サイドからチャンスメイク。ヨム・ギフンのシュートのこぼれ球にダムヤノビッチが頭で押し込むが、ここはクォン・スンテが好守で凌いだ。

　すると鹿島は83分、遠藤康に代えて西大伍を投入。この采配が功を奏する。交代から１分後、鈴木のポストプレーから抜け出した西が正確なグラウンダーパスを供給。これを中央に走り込んだセルジーニョが右足でゴールに流し込んだ。87分には安西幸輝が強烈なシュートを放つがこれはクロスバーを直撃。

　そして、後半アディショナルタイムの93分、猛攻を仕掛けた鹿島は内田篤人がゴール前の混戦を押し込み勝ち越し点をゲット。試合はこのまま終了し、３対２で鹿島が競り勝った。

　準決勝第２戦は10月24日、韓国・水原（19時開始）で行なわれる。

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