日本で唯一の週刊サッカー専門誌、『週刊サッカーダイジェスト』の編集部が、2014シーズンのＪ１を見通す。

　ワールドカップイヤーの2014年は、はたしてどんなシーズンになるのか――。

　週刊サッカーダイジェストの記者に聞いたのは、各担当クラブの展望。徳島ヴォルティスを占うのは、塚越始記者だ。

Q1
オフの採点。補強を含めた開幕までの準備は、100点満点で何点？
A1
65点。

昨季主力だったドウグラス、大﨑、松井の引き留め（レンタルから完全移籍へ）に成功。さらにK・ドミンゲスを獲得し、外国人選手枠（東南アジア枠を除く）をすべて埋めたあたりは評価できる。

一方、ボランチの柴崎が広島に移籍し、右SBの藤原は右肩手術のためシーズン序盤は出場できず。その２人の穴を埋められる即戦力を補強できなかったのは痛い。新たに加わった「プラチナ世代」のボランチ小島、大学屈指の司令塔・窪田、高速サイドアタッカー小暮らが化ければ、十分Ｊ１でも通用するはずだ。とはいえ、Ｊ１で１年間フルに戦った経験のある選手がアレックスや宮崎ぐらいとあって戦力値は決して高くない。小林監督の手腕に依るところも大きくなるだろう。

Q2
昨シーズンからの最も大きな変化は？
A2
「対戦チームのレベルは２、３段階上がり、昨季よりも押し込まれる時間は長くなる」（小林監督）のを覚悟しており、昨季よりも堅守速攻の色が濃くなりそうだ。また、ドウグラス、K・ドミンゲス、アレックスとブラジル人トリオを中心としたチームになるか!?

Q3
今シーズンのチームの最大の売り（強み）は？
A3
四国初のJ1昇格とあって、地元・徳島の盛り上がりがハンパない。街を歩いていたら、スマホをいじっている人と同じぐらいの割合で、クラブマスコットのヴォルタくん（ポスターなども）と遭遇する。振り向けば、ヴォルタ。選手も負けていられない。

Q4
今シーズンのチームで最も懸念される弱みは？
A4
戦力値は明らかに18チームで最も低い。しかも、レギュラー級の選手でもＪ１での経験値が限られている（ほとんどない）。ただ、その“怖いもの知らず”を武器に、思い切って挑みたい。

Q5
戦術上のキーマンは？
A5
ドウグラス｜FW
昨季12ゴールを決め、ポストで自らを活かすプレーも身に付けた。Ｊ１初挑戦だが、彼のブレイクなくして、チームの残留は難しい。