レアル・マドリーに所属するウェールズ代表FWのガレス・ベイルが、かねてから噂されている通り、今夏の移籍市場でマンチェスター・ユナイテッドに移籍するかもしれないという。現地時間５月11日にイギリスの『インデペンデント』紙が報じた。
 
　ヨーロッパリーグでは準決勝でセルタを破って決勝進出を果たしたマンチェスター・Uだが、プレミアリーグでは現在６位。ジョゼ・モウリーニョ監督とクラブ首脳陣は、以前から来シーズンに向けた大型補強を目論んでいる。
 
　インデペンデント紙によると、トップターゲットはアトレティコ・マドリーのFWアントワーヌ・グリエーズマン、トリノのFWアンドレア・ベロッティ、そしてバーンリーのDFマイケル・キーンの３選手だという。
 
　中でも注目されるのが、グリエーズマンの去就だ。だが同紙は、マンチェスター・Uがフランス代表FWを獲得するのは難しいと見ている。とはいえクラブはマーケティング的にもインパクトのあるビッグネームを求めており、ベイルがその“代替案”になるかもしれないとも伝えている。
 
　2013年にトッテナムからマドリーに移籍したベイルは、この４年間で17回も故障離脱するなどフィジカルに小さくない問題を抱える。それでもマドリーのフロレンティーノ・ペレス会長は、ベイルを寵愛しており、放出を考えていないそうだ。
 
　だが、ジネディーヌ・ジダン監督が率いるチームは、ウェールズ代表FWが不在時のほうが良いパフォーマンスを見せているとの声が絶えない。そこで、クラブの重鎮たちが、ペレス会長にベイル売却を進言しているという。
 
　そしてベイルはマドリーが自身の売却を決断した場合、オールド・トラフォードでのプレーに前向きとのことだ。両クラブを知る情報筋は、インデペンデント紙に「ベイルがスペインに移って以降、最も移籍の可能性がありえる状況だ」と話している。
 
　しかし、肝心のモウリーニョ監督は、ベイルを評価しつつも、あくまでグリエーズマン獲得を優先する考えのようだ。世界屈指の資金力を誇るマンチェスター・Uとはいえ、両者の“ダブル獲得”は難しいだろう。「二兎を追う者は一兎をも得ず」にもなりかねないだけに、動向が注目されるところだ。