黒星スタートとなったレスターは2トップの一角にムサではなく岡崎を起用。ボランチにはドリンクウォーターの相棒として新戦力のメンディを据え、CBには出場停止処分が明けたフートが戻り、モーガンとコンビを組んだ。
一方のアーセナルもリバプールに打ち合いの末に、3-4で敗れた試合からスタメンを変更。
トップ下に故障離脱のラムジーに代わってカソルラが入り、今夏の補強の目玉となったジャカをボランチで今シーズン初先発。CBの一角には合流からわずか10日間のコシエルニーが起用された。
両者とも勝ちが欲しい試合は、ラインを上げ、素早いパスワークを展開したアーセナルが立ち上がりから主導権を握る。
自陣に人数を割いたレスターの守備を前に、攻め手を欠いたアーセナルは24分にファーストチャンスを作る。左サイドのチェンバレンがカットインからバイタルエリア中央に侵入し、強烈なシュートを放った。
最初に決定機を作ったアーセナルは6分後にもチャンスを創出する。
左サイドからのFKでカソルラがペナルティーエリア内に放り込んだボールが流れ、ゴールに吸い込まれそうになったが、このピンチはレスターの守護神シュマイケルがセーブした。
攻め込まれたレスターは41分、マハレズのスルーパスにヴァーディーが抜け出し、GKとの1対1を迎えるが、これは素早く飛び出したGKチェフに止められ、こぼれ球にドリンクウォーターが流し込みに掛かるが、これはコシエルニーに対応された。
結局、前半は動きのないままスコアレスで折り返しとなった。
前半は押し込まれるシーンが目立ったレスターを後半開始早々にアクシデントが襲う。49分、守備で貢献していたメンディが足を捻ってしまい交代を余儀なくされたのだ。
この不測事態に伴い攻撃的MFのキングをピッチに送り出したレスターは、試合がオープンな展開となっていったこともあり、敵陣でボールを持つ時間帯が増えていった。
ラニエリ監督は67分に疲れの見え始めた岡崎を下げて、高さのあるウジョアを投入し、チームを活性化させる。
相手の勢いの前にミスが目立ったアーセナルは、72分にゲームメーカーのウィルシェアとエジルを同時に入れ、77分にはチェンバレンに代え、ストライカーのジルーを投入。流れを変えるべくヴェンゲル監督は、矢継ぎ早に攻撃のカード切った。
この策が功を奏し、攻撃のスイッチが入ったアウェーチームは80分にウォルコット、83分にエジルが絶好機を迎えるが、いずれもレスター守備陣の堅牢を破るには至らない。
レスターも87分に快足FWのムサを入れ、そのスピードスターの仕掛けを起点に敵陣に攻め入ったが、ラストプレーの精度を欠いて、ネットを揺らすことはできず、試合は0-0のまま終了した。
相手の猛攻に苦しみながらも、凌ぎきったレスターはシーズン目標である勝点40に向けて、強豪のアーセナルから価値ある1ポイントを獲得した。
なお、次節はホームでスウォンジーと対戦する。
