ステップアップを目指すのは当然だ。一方で、慎重になるべきとの声もある。

　セルティックの旗手怜央は、この夏の去就が注目されるひとりだ。スコットランドに渡って３年半。国内では常にリーグ優勝を飾り、チャンピオンズリーグ（CL）でも直近のシーズンでリーグフェーズ突破を果たした。

　さらなる飛躍が期待される27歳だが、セルティックのOBで、ドルトムント時代にはCL優勝を経験しているポール・ランバート氏は、同じく去就が取りざたされるニコラス・キューンとともに、移籍する前に熟慮が必要と述べている。

『Record Sport』で「誰だって５大リーグでプレーしたいと言える。でも、それを証明し続けなければいけない」と話した。

「彼はセルティックのようなクラブでプレーするのに少し安定感を欠いていると思う。十分にまずまず良い選手だと思うよ。でも、クラブ以上の存在はいない。常にクラブは前進する」

「放出ないし、残すのが正しい判断だとブレンダン・ロジャーズが考えるなら、何かを分かっているんだろう。彼はトップクラスの監督だからね。（旗手に関する）私の懸念は、最初に来たときに見せた調子を取り戻さなければならないということだ」

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　選手を売って資金を得る必要性がない状況だけに、ランバート氏は「セルティックに主導権がある。クラブとして本当に安定しているんだ。彼らは本当に勝つこと、そして欧州で再びうまくやることに集中している」と続けた。

「彼ら（旗手とキューン）はまだしばらく契約が残っている。だから、切り札を持つのはセルティックだ。好きなだけ移籍金を要求できる。セルティックは彼らに活躍するためのプラットフォームを与えた。彼らはクラブに報いなければならない。一定の期間でそれをしてきたけど、もっと必要だ」

「キューンはRBライプツィヒに行っても、試合に出られないかもしれない。フランスでのキョウゴ（古橋亨梧）みたいにね。だから、何を望むか慎重になるべきだと思う。彼らはセルティックでレギュラーとしてプレーしているんだ。そして世界が注目するチャンピオンズリーグに出ている。そこで活躍すれば、何よりも大きな足跡を残せる。だから、何を望むか慎重になるべきだと思うよ」

　来季はワールドカップにつながる重要なシーズンだ。旗手はこの夏、どのような決断を下すのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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