磐田のメンバー構成に助けられたとの見方もできるが…。
[J1第2ステージ3節]甲府0-0磐田/7月13日/中銀スタ
第2ステージ開幕後、3試合で4失点と守備に課題を残していた甲府が、自慢の堅守を取り戻した。
序盤から磐田にボールを支配され、相手のテンポの良いパスワークを前に身構えるしかなかったが、逆に、守備意識が増長。前半終了間際には、味方との連係でゴール前を突破した川辺駿にフリーでシュートを放たれるも、GK河田晃兵の果敢な飛び出しが奏功し、難を逃れた。
後半も形勢は変わらずも、守備ブロックの強度はより威力を増す。3バックを牽引した新井涼平が「最後のところで身体を張ろうとみんなで話をしていた」と言うように、磐田の1トップ・アダイウトンに対しては、土屋征夫や津田琢磨が身体をぶつけながらシュート0本に抑え込むなど、堅実な守備を徹底。
終盤は、交代カードを駆使し圧力を強めた磐田の猛攻に晒されたが、82分、83分と立て続けに迎えたピンチもGK河田が二度のビッグセーブでゴールを死守。「相手7人がボックスに入って守られる時間があると厳しい」と、敵将の名波浩もお手上げ状態だった。
「0-0で勝点1を取って連敗を止めることを狙った」(佐久間悟GM兼監督)甲府にとっては、まさに狙いどおりの展開となったが、前節から中3日で迎えたこの試合にターンオーバーで臨んできた磐田のメンバー構成にも助けられたと、佐久間監督は指摘する。
「我々からすると、ジェイ選手の高さを警戒していた。今日もサイドからのクロスボールというのを危惧していたんですが、そこは(ジェイ選手が)いなかったということもありますけど、上手く守ってくれたんじゃないかと思います」
強さと巧さ、さらに、勝負強さを兼備する磐田の強力助っ人は、幸いにもこの日はベンチ外だった。仮に、この試合のピッチに立っていたならば違った結果になった可能性は十分考えられる。佐久間監督が言うように、「幸運だった」と見る向きもあるだろう。
いずれにせよ、土台の守備が崩れて降格圏を彷徨ってきたチームにとって「勝点1の獲得というより、0で抑えられたほうが収穫」(新井)になったのは確か。第1ステージ王者・鹿島と相まみえる次節で、守備の出来が再び試される。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
第2ステージ開幕後、3試合で4失点と守備に課題を残していた甲府が、自慢の堅守を取り戻した。
序盤から磐田にボールを支配され、相手のテンポの良いパスワークを前に身構えるしかなかったが、逆に、守備意識が増長。前半終了間際には、味方との連係でゴール前を突破した川辺駿にフリーでシュートを放たれるも、GK河田晃兵の果敢な飛び出しが奏功し、難を逃れた。
後半も形勢は変わらずも、守備ブロックの強度はより威力を増す。3バックを牽引した新井涼平が「最後のところで身体を張ろうとみんなで話をしていた」と言うように、磐田の1トップ・アダイウトンに対しては、土屋征夫や津田琢磨が身体をぶつけながらシュート0本に抑え込むなど、堅実な守備を徹底。
終盤は、交代カードを駆使し圧力を強めた磐田の猛攻に晒されたが、82分、83分と立て続けに迎えたピンチもGK河田が二度のビッグセーブでゴールを死守。「相手7人がボックスに入って守られる時間があると厳しい」と、敵将の名波浩もお手上げ状態だった。
「0-0で勝点1を取って連敗を止めることを狙った」(佐久間悟GM兼監督)甲府にとっては、まさに狙いどおりの展開となったが、前節から中3日で迎えたこの試合にターンオーバーで臨んできた磐田のメンバー構成にも助けられたと、佐久間監督は指摘する。
「我々からすると、ジェイ選手の高さを警戒していた。今日もサイドからのクロスボールというのを危惧していたんですが、そこは(ジェイ選手が)いなかったということもありますけど、上手く守ってくれたんじゃないかと思います」
強さと巧さ、さらに、勝負強さを兼備する磐田の強力助っ人は、幸いにもこの日はベンチ外だった。仮に、この試合のピッチに立っていたならば違った結果になった可能性は十分考えられる。佐久間監督が言うように、「幸運だった」と見る向きもあるだろう。
いずれにせよ、土台の守備が崩れて降格圏を彷徨ってきたチームにとって「勝点1の獲得というより、0で抑えられたほうが収穫」(新井)になったのは確か。第1ステージ王者・鹿島と相まみえる次節で、守備の出来が再び試される。
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)

7月14日発売号のサッカーダイジェストは、内田選手の巻頭インタビューを掲載。それに続く特集は、今夏の注目銘柄と題して話題の選手30人の去就動向をチェック。乾選手、酒井宏選手、植田選手のインタビューに加え、クラブダイジェストでは松本山雅、好評連載中のプロフットボーラ―の肖像では「2008年」の大谷選手を取り上げています。