ボルシアMGのFW福田師王が『Lemino Football』のインタビューで、高校卒業と共にドイツへ渡った経緯を明かしている。

　現在21歳の福田は、神村学園で１年生から全国の舞台で活躍し、「怪物ストライカー」とも評された。当然、Jリーグのクラブからも勧誘を受け、実際に10チームからオファーがあったにもかかわらず、ドイツの古豪行きを選んだという。

　しかも、ボルシアMGからオファーがあったわけではなく、なんとクラブは福田の情報を全く持っていなかったそうだ。

　では、なぜ入団できたのか。まず、ほぼ飛び込みの状態で１週間の練習参加をし、そこで「もう１回来てくれ」と２度目のトレーニング参加を許される。そして、高校３年夏に再びドイツへ渡り、２度目のトライアウトで契約を勝ち取ったのだった。

　インタビュアーを務めた元日本代表DFの安田理大氏は、この経緯を聞き、「めちゃくちゃレアケースやな」と驚いた様子だった。

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　福田は「２回目に行った時は『出来たな』と思いました。１回目は全然。『ここどこ？』みたいに思ってましたね。練習するたびに」と当時を振り返っている。

　オファーが殺到しながらも、Jリーグを経由しなかった理由のひとつには、偉大な日本代表戦士のアドバイスもあった。ボルシアMGの板倉滉、当時シャルケでプレーしていた吉田麻也と食事に行った際、こんなアドバイスをもらったという。

「こっちに来てやらないと分からない。（日本とは）変わる部分、違いがある。来られるタイミングがあるなら、早く来て慣れたほうがいんじゃない？」

　先達から後押しを受けた若武者は、「昔からいろいろなことに挑戦するのが好きだったから、それが自然と出た感じ。（不安は）まったくなかった」と、ドイツへ渡る決断をした。

　そうして入団したボルシアMGのU-19、U-23チームで結果を残し、トップチームに昇格した福田は、今シーズンに待望のブンデスリーガ初ゴールをマーク。欧州行きの選択が間違っていなかったと証明してみせたのだった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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