現地時間４月30日に開催されたアジア・チャンピオンズエリート（ACLE）の準決勝で、長谷部茂利監督が率いる川崎フロンターレは、地元サウジアラビアのアル・ナスルと対戦。３－２で接戦を制し、クラブ史上初の決勝進出を果たした。

　アル・ナスルが横浜F・マリノス戦（４－１）から中３日なのに対し、川崎は120分を戦ったアル・サッド戦（３－２）から中２日。しかも、決戦の舞台はサウジである。戦前の予想は、クリスティアーノ・ロナウドやサディオ・マネをはじめ、ビッグネームを揃えるアル・ナスルの勝利に傾いていた。
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　一体なぜ、日本の雄は下馬評を覆せたのか。アメリカの大手スポーツチャンネル『ESPN』は「監督の功績が大きい」と分析。「今大会で最も優れた戦術の１つ」と見ている。

「長谷部監督は今大会最大の夜、アル・ナスルのようなスター選手を相手に、豊富な経験を誇るレギュラー４人をベンチに置いた。2024年にチーム得点王に輝いた山田新を含めれば５人だが、彼は今年、エリソンとローテーションしている。

　アル・ナスル戦で、長谷部監督は大胆にも19歳の神田奏真をプロ初先発させた。同じく2005年生まれの大関友翔も同様にチャンスが与えられ、彼らは若さ溢れる前線からのプレッシングで相手をすぐに動揺させた」

　アル・ナスルは先発11人のうち７人もの助っ人を起用したのに対し、川崎はマルシーニョのみ。『ESPN』は「アル・ナスルは高価なタレントを揃えていたにもかかわらず、先発に外国人選手が１人しかいなかった日本のチームより明らかに劣っていた」とも伝えた。

　過密日程のなか敢行した、大胆なメンバー入れ替えが功を奏した。アル・アハリとの決勝は５月３日。再び、長谷部マジックが炸裂するのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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