［J１第５節］横浜FC ０－２ 町田／３月８日／ニッパツ三ツ沢球技場

　横浜FCがFC町田ゼルビアに０－２で敗れた一戦は、ビルドアップの課題が浮き彫りになるゲームだった。

　前半こそ横浜FCは、最終ラインでのボール回しにボランチの駒井善成と小倉陽太が関わる形で、町田のハイプレスを上手く回避し、相手のゴール前まで何度か迫った。

　それには駒井も「強度の高い相手で、マンツーマン気味に来ていましたけど、何回か剥がせるシーンがあった」と話せば、小倉も「相手の（ハイプレスの）勢いを利用して、ボランチを使いながら剥がせていけた」と手応えを口にする。
【画像】降りしきる雪の中最後まで声援を送り続けた横浜FCサポーター！

　しかし、90分を通して見れば、なかなか前進できない時間帯のほうが長かったように思う。相手の強度の高い守備に苦しんだ横浜FCは、苦し紛れの縦パスやロングキックが少なくなかった。

　また、86分の２失点目の場面も、自陣からのビルドアップで左サイドから崩せなかったため、ンドカ・ボニフェイスが組み立て直そうとして、逆サイドの山﨑浩介に出した横パスをカットされ、そこから被弾した。

　この試合から見えたビルドアップの課題を、横浜FCはどう改善していけばいいのか。駒井は次のような考えを示す。

「ボランチだけじゃ無理で、シャドーの立ち位置がすごく大事になってきます。シャドーの選手たちが相手の嫌なところに上手く立たないと、相手のボランチが潰しやすくなってしまう。それを含めて精度を上げていかないといけない」

　横浜FCが次節で対戦するセレッソ大阪は、攻守のハードワークが特長のチームである。この試合で勝利するためにも、ビルドアップの課題をどこまで改善していけるかがポイントになりそうだ。

取材・文●金子徹（サッカーダイジェスト編集部）

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