黒田監督は「最後の最後まで競争させる」方針
秋口に初参戦のACLを控える町田は、昨季からのバージョンアップを図るため、強化部はピンポイントで戦力を補強。チーム強化を司ってきた原靖フットボールダイレクターは編成の手応えに関して、「85点ぐらい」と自信をのぞかせた。
今季の主戦システムは、他クラブから羨望の眼差しを向けられるほど充実したセンターバックの陣容を最大限に活かすべく、3バックが基本線。また新チームはシンプルにターゲットマンを活かすチーム戦術一辺倒からの脱却を目ざしており、ボール保持の状況で前重心に傾倒する危険性を考慮し、最終ラインの枚数を明確に担保することでリスク軽減を図る狙いだ。
なお3センターバックの中央は菊池流帆と岡村大八が争う構図。現時点では「失点にアレルギー反応を示す」黒田剛監督の守備コンセプトを、青森山田高時代から叩き込まれてきたというアドバンテージを有する菊池が一歩リードか。「センターバック陣の中で自分が一番ということを証明したい」と菊池本人も意欲的だ。
3バックの脇を固めるのは、2季連続で主将を務める昌子源と副主将の1人に選ばれた中山雄太。ポリバレントなプレーヤーの中山は左ウイングバック起用も視野に入っているため、名護キャンプでは同ポジションが主戦場だった相馬勇紀も起用法次第ではシャドーへスライドされる可能性も否定できない。
なお反対サイドの右ウイングバックは、ルーキーイヤーの昨季、A代表に選出された望月ヘンリー海輝の線が濃厚だ。またJ1最多のクリーンシート数(17)を昨季に記録した谷晃生の守護神の座は、今季も不動だろう。
中盤の構成はダブルボランチと2シャドーが基本線。昨季の残り3試合はアンカーを配置するシステムで戦ったが、1シーズンの負担を考慮すると、中盤の底に2枚を並べるほうが安定感は増すに違いない。
黒田ゼルビアにおけるダブルボランチの組み合わせは、ボールハンタータイプと配球に優れたタイプの組み合わせが王道。前者は「ボールを刈り取れる」(菊池)新戦力の前寛之が有力で、後者は前のバックアップを含め、白崎凌兵と下田北斗、仙頭啓矢らが“三つ巴”の様相を呈している。
【画像】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集!
今季の主戦システムは、他クラブから羨望の眼差しを向けられるほど充実したセンターバックの陣容を最大限に活かすべく、3バックが基本線。また新チームはシンプルにターゲットマンを活かすチーム戦術一辺倒からの脱却を目ざしており、ボール保持の状況で前重心に傾倒する危険性を考慮し、最終ラインの枚数を明確に担保することでリスク軽減を図る狙いだ。
なお3センターバックの中央は菊池流帆と岡村大八が争う構図。現時点では「失点にアレルギー反応を示す」黒田剛監督の守備コンセプトを、青森山田高時代から叩き込まれてきたというアドバンテージを有する菊池が一歩リードか。「センターバック陣の中で自分が一番ということを証明したい」と菊池本人も意欲的だ。
3バックの脇を固めるのは、2季連続で主将を務める昌子源と副主将の1人に選ばれた中山雄太。ポリバレントなプレーヤーの中山は左ウイングバック起用も視野に入っているため、名護キャンプでは同ポジションが主戦場だった相馬勇紀も起用法次第ではシャドーへスライドされる可能性も否定できない。
なお反対サイドの右ウイングバックは、ルーキーイヤーの昨季、A代表に選出された望月ヘンリー海輝の線が濃厚だ。またJ1最多のクリーンシート数(17)を昨季に記録した谷晃生の守護神の座は、今季も不動だろう。
中盤の構成はダブルボランチと2シャドーが基本線。昨季の残り3試合はアンカーを配置するシステムで戦ったが、1シーズンの負担を考慮すると、中盤の底に2枚を並べるほうが安定感は増すに違いない。
黒田ゼルビアにおけるダブルボランチの組み合わせは、ボールハンタータイプと配球に優れたタイプの組み合わせが王道。前者は「ボールを刈り取れる」(菊池)新戦力の前寛之が有力で、後者は前のバックアップを含め、白崎凌兵と下田北斗、仙頭啓矢らが“三つ巴”の様相を呈している。
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2シャドーの組み合わせは、オ・セフンにボールが入った後のセカンドボールを回収し、推進力を活かして進撃する役目を担うタイプと、相手のライン間でのパスレシーブに長けたタイプを共存させる方針。前者はオ・セフンと同郷のナ・サンホが務め、後者は西村拓真が有力だろう。
1トップは、もはや韓国代表の常連メンバーにブレイクしたオ・セフンが軸。クサビを受けた後のポストワークに課題を残すものの、「最後の仕上げをするのが自分の役目」と認識しているストライカーにかかる期待は大きい。
横一線でスタートしたポジション争いも、開幕が近づくにつれて佳境を迎える。それでも黒田監督は「最後の最後まで競争させる」方針を崩さず、ポジション争いは予断を許さない。潤沢な強化費のもと、町田に集った選手たちの健全な競争原理が、チームを強くする。
取材・文●郡司聡(スポーツライター)
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1トップは、もはや韓国代表の常連メンバーにブレイクしたオ・セフンが軸。クサビを受けた後のポストワークに課題を残すものの、「最後の仕上げをするのが自分の役目」と認識しているストライカーにかかる期待は大きい。
横一線でスタートしたポジション争いも、開幕が近づくにつれて佳境を迎える。それでも黒田監督は「最後の最後まで競争させる」方針を崩さず、ポジション争いは予断を許さない。潤沢な強化費のもと、町田に集った選手たちの健全な競争原理が、チームを強くする。
取材・文●郡司聡(スポーツライター)
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