キャプテンマークも巻いた功労者からの苦言だ。

　先日ユベントスを退団し、フラメンゴに加入したダニーロが、新天地での会見で古巣の問題を口にした。イタリア紙『Gazztta dello Sport』が報じている。

　レアル・マドリー、マンチェスター・シティと渡り歩き、2019年夏にユーベに加入したダニーロは、セリエA優勝などのタイトルを獲得。キャプテンにも就任し、リーダーとしてチームをけん引してきたが、契約満了まで残り半年となっていた今冬に契約を解消した。

　ユベントスは今季からクリスティアーノ・ジュントリSDとチアゴ・モッタ監督を中心とする新体制が本格スタート。ジャンルイジ・ブッフォンに続いてゴールマウスを守ってきたヴォイチェフ・シュチェスニーと予定を早めて契約を解消するなど、新たなサイクルを築こうとシフトチェンジしている。

　だが、ここまでは思うように結果がついてきていない。セリエAではドローが続いて５位。チャンピオンズリーグ（CL）でもプレーオフ進出は果たしたが、ベスト16にストレートインすることはできなかった。リーグ戦で21試合無敗だったが、前節でナポリに屈し、さらにCLでもベンフィカに敗れて２連敗。サポーターが不満を募らせ、メディアの評価も厳しくなっているところだ。
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　ダニーロは「サポーター、選手たち、そして街と素晴らしい歴史をつくった。５年半、とても幸せだった」と、ユベントスでの日々を振り返った。そのうえで、「直近の内部での変更とある種の計画で、おそらく自分は適していないと分からされた」と続けている。

「でも、理由はサッカー面のことじゃない。それに腹が立ったし、苦しめられた。ピッチでの自分の能力とはまったく関係ないこの困難を抱えたときから、新たな展望を探すときが来たと理解した。とても苦しめられ、もっと居心地が良いところに行くべきだと分かったからだ」

　ブラジル代表DFは「とても苦しんだ。名前をあげても意味はないと思う。別れの手紙を書いたけど、心からの想いを綴った。今ユベントスについて思うことを言った。ユベントスを応援しているし、今後の人生でも応援していく。素晴らしい、魔法のようなときがあったからだ」と話した。

「ユベントスはずっとファミリーだった。常に細部や人間的なことがケアされていた。それがこの半年で少しなくなった。直近の結果はこのアイデンティティを失ったことによるところが大きいと思う。ファミリーであることや、細部へのケア、選手や働く者の人間的な側面へのケアだ。できるだけ早くその道を取り戻せば、結果は戻ってくる」

ダニーロの指摘とクラブの判断のどちらが正しかったのか、答えは時間が教えてくれるだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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