「才能だけで成功できるかと言えば」
かつて、Jリーグチェアマンだった頃の村井満氏に話を訊く機会があった。そこで特に印象的な言葉が「Jリーガーは、エリートの中のエリートしかなれない職業です。おそらく大学入試で東大に合格するよりも難しい」だった。
まさに夢の職業だろう。ただ、現実は甘くない。村井氏も「才能だけで成功できるかと言えば、必ずしもそうではありません」と話していた。
「プロになった時点でまず、個人事業主という競争社会に放り出されます。個人事業主は社長も従業員も自分で、自身の商品価値を自らアピールしないといけません。高校や大学まではサッカー漬けだった生活がより社会と密接する生活様式になるわけで、ここでマインドチェンジできるかは重要なポイントになります」(村井氏)
そして「サッカーが下手でも卒業できる高校や大学と違って、Jリーグは結果次第で1年以内に解雇される恐れもあります」とも村井氏は言っていた。
村井氏が初めてJリーグの新人研修で講義した際(2015年)、客観的なデータから“厳しさ”を提示したという。
【画像】日本代表を応援する「美女サポーター」を厳選
まさに夢の職業だろう。ただ、現実は甘くない。村井氏も「才能だけで成功できるかと言えば、必ずしもそうではありません」と話していた。
「プロになった時点でまず、個人事業主という競争社会に放り出されます。個人事業主は社長も従業員も自分で、自身の商品価値を自らアピールしないといけません。高校や大学まではサッカー漬けだった生活がより社会と密接する生活様式になるわけで、ここでマインドチェンジできるかは重要なポイントになります」(村井氏)
そして「サッカーが下手でも卒業できる高校や大学と違って、Jリーグは結果次第で1年以内に解雇される恐れもあります」とも村井氏は言っていた。
村井氏が初めてJリーグの新人研修で講義した際(2015年)、客観的なデータから“厳しさ”を提示したという。
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「当時のルーキーおよそ120名に示したのが『05年にプロ入りした選手たちの10年間の出場記録』でした。05年と言えば、本田圭佑選手や岡崎慎司選手が新人で、そうしたプレーヤーの実績を赤裸々に数字で表したのです。
1シーズンでこなすゲーム数は、J1のクラブならリーグ戦とカップ戦を併せて大体40試合。10年間となれば、選手はマックスで約400試合に出場できます。それを説明したうえで、受講者にこう質問したんです。『05年にプロ入りした選手たちは、この10年間で平均何試合出場したか? 半分の200試合、300試合、それとも?』と。答は0~50試合(該当選手は49名)でしたが、正解者はいませんでした。
次に受講者に訊いたのが49名の内訳です。『(1)0試合、(2)約10試合、(3)11試合以上のどれが一番多いですか?』と質問すると、回答の大半が(3)でした。正解は(1)で、21人もの選手が公式戦のピッチに立てないまま荷物をまとめて去っていく」
それだけ過酷な世界ということである。ちなみに村井氏が調べた2006年ルーキーの10年間の出場記録も05年と同じ傾向にあったという。
日本代表に上り詰める選手はほんの一握り。その領域まで辿り着けるのは、“超”が何個もつくエリートだけなのだろう。
果たして、今季のルーキーたち、ガンバ大阪の名和田我空らはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。興味深く見守りたい。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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1シーズンでこなすゲーム数は、J1のクラブならリーグ戦とカップ戦を併せて大体40試合。10年間となれば、選手はマックスで約400試合に出場できます。それを説明したうえで、受講者にこう質問したんです。『05年にプロ入りした選手たちは、この10年間で平均何試合出場したか? 半分の200試合、300試合、それとも?』と。答は0~50試合(該当選手は49名)でしたが、正解者はいませんでした。
次に受講者に訊いたのが49名の内訳です。『(1)0試合、(2)約10試合、(3)11試合以上のどれが一番多いですか?』と質問すると、回答の大半が(3)でした。正解は(1)で、21人もの選手が公式戦のピッチに立てないまま荷物をまとめて去っていく」
それだけ過酷な世界ということである。ちなみに村井氏が調べた2006年ルーキーの10年間の出場記録も05年と同じ傾向にあったという。
日本代表に上り詰める選手はほんの一握り。その領域まで辿り着けるのは、“超”が何個もつくエリートだけなのだろう。
果たして、今季のルーキーたち、ガンバ大阪の名和田我空らはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。興味深く見守りたい。
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