パルマに移籍した鈴木彩艶は、セリエA開幕に向け、まだイタリアでの新たな冒険に適応しようとしているところだ。ただ、その長所を少しずつ示せている。

　昨季のヨーロッパリーグを制したアタランタに４－１と快勝した直近のプレシーズンマッチで、鈴木は先発フル出場した。途中出場でデビューしたアントワープ戦、初フル出場したガラタサライ戦に続き、本拠地での実戦デビューを飾ったかたちだ。

　パルマ専門サイト『Parma Live』は８月６日、そのアタランタ戦でのパフォーマンスを含め、鈴木がすでにチームの武器となる特長を見せてきたと報じている。

　もちろん、まだフル出場は２試合とあり、同メディアも「最初の何試合かを経て、スズキのクオリティに関してはまだ多くを言うことができない」と伝えた。

「直感的な良い反応はいくつかあった。恐れを抱かない飛び出しもたくさんあった。そしていくつかの極めてシンプルなキャッチングの場面だ。アタランタ戦で少しヒヤリとさせたワンシーン以外は、常に効果的だった」
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　そのうえで、Parma Liveは「目を引いたのは、足でのボールさばきのシンプルさだ。後方からのビルドアップにおいて最初のレジスタとなり、相手がハイプレスをかけた際にパワフルで正確なキックを見せられる」と続けた。

「アタランタ戦では何度か味方に向けた約70メートルのフィードを披露した。正しいタイミングで味方選手たちは相手守護神の前までいっていた。今季のパルマが活用できる武器だ」

「ハイプレスをかける相手は極めて注意しなければならなくなる。チーム全体を押し上げれば、スズキから簡単にボールを届けられるスペースが裏にできるからだ。そしてプレスをかけてこなければ、中盤にスペースができる」

　最後に、同メディアは「ファビオ・ペッキア監督が率いるパルマは、積極的なサッカーをする。それだけに、GKの足技は欠かせない条件だ」と締めくくっている。

「ただ、攻撃陣のスピードや、プレーを組み立て用とする相手がつくるスペースを生かすために、（セリエBを戦った昨季までと比べ）セリエAではもっと縦を生かすことも必要となる」

　鈴木の特長がそのための武器になるという地元メディアの見解は、日本代表守護神にとっても追い風だ。パルマは週末のコッパ・イタリアでシーズン最初の公式戦に臨む。鈴木がスタメンに名を連ねるか、そしてGK大国での第一歩を確かに踏み出せるか、注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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