Kリーグの蔚山を率いるホン・ミョンボ監督が、韓国代表の指揮官に就任。クラブの公式サポーターも怒りをあらわにしている。現地紙『ソウル新聞』が報じている。

　同団体のキム・ギウォン氏は、CBSラジオ『キム・ヒョンジョンのニュースショー』のインタビューで「（蔚山ファンは）２つのチームに裏切られたと思っている。とても深刻な事案だと、みんな考えている」と話したという。

　また『ソウル新聞』は、一連の流れを振り返り、「激しい非難があふれている」と伝える。

「今回の一件で、ホン・ミョンボ監督の過去の発言で嘘と“ネロナムブル”（私のはロマンス、他人のは浮気の意）が明らかになり、彼の名声にもひびが入った。代表就任が発表される１週間前の先月30日、浦項スティーラーズ戦を控えてホン・ミョンボ監督は『私のスタンスは常に同じ。ファンが心配する必要はない』と意思表示していた。

　去る５日の水原FC戦を控えては、イ・イムセン技術理事に会う意向について『考えたことがない。特に私の立場では会う理由がないと思う』とコメント。しかし２人は実際には会って、結局は代表監督に抜擢された」

　同紙はさらに、かつて蔚山で共闘した日本人選手との逸話も回想する。

「天野純に浴びせた怒りにも注目が集まっている。2023シーズンを控え、天野が蔚山から全北現代に移籍した際、ホン・ミョンボ監督は『嘘をついた。私たちのチームを全く尊重していなかった。私も日本で選手生活をしていたのでよく知っているが、天野は私が出会った日本人の中で最悪だ』と非難したことがある。そんな彼が自ら嘘をついて、チームを尊重しない人間になり、ホン・ミョンボ監督の発言はネロナムブルと指摘されている」
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　先述のキム・ギウォン氏も信頼の問題に言及。「信じてくれているファンがいるのに、それをすべて裏切ってこのように去ってしまうのは、あまりにも大きな裏切り行為であり、監督が普段言っていた言動に反する行動だ」とし、「むしろ、事前にある程度、言ってくれれば、ここまで慌てず、裏切られたと感じなかった。行かないと信じていたのに、突然このようなことをされるので、（ファンが）もっと怒る」と嘆いた。

　同番組に出演したパク・ムンソン解説委員も憤慨している。「無能なことに対する責任も負わなければならないのに、責任も負っていない。 謝罪らしい謝罪もしていないので、無能であるうえに無責任だと評価したい」と協会を強く批判した。

　今年２月のユルゲン・クリンスマン監督の解任以降、しばらく“空席”だった代表監督がようやく決まったものの、波紋を呼ぶ結果となってしまったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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