圧倒的な強さでの戴冠に、ホスト国のメディアも驚嘆の様子だ。

　中国の杭州で開催中のアジア競技大会は、10月６日に女子サッカーの決勝が行われ、日本が北朝鮮と対戦。４－１の完勝で、２大会連続３度目の優勝を成し遂げた。

　中嶋淑乃のゴールで開始10分に先制した日本は、38分に追い付かれ、その後は苦しい時間帯があったものの、身体を張った守備で凌ぐ。

　迎えた66分、CKから大澤春花がヘッドで勝ち越し弾。さらに、69分に谷川萌々子、その３分後に千葉玲海菜が加点し、勝負を決めた。

　ベスト８に入った女子ワールドカップに出場したのは千葉だけというメンバー構成で、しかも10代７人を含む若手中心のメンバーだったにもかかわらず、６連勝で39得点５失点という圧巻の戦績を残した日本を称賛したのが中国のポータルサイト『捜狐』だ。
 

「まだ追いつくことができるのか？ 日本の女子代表がアジア大会で優勝し、直近４大会で金メダル３個、銀メダル１個だ」と見出しを打った記事を掲載。次のように報じた。

「日本が北朝鮮を４―１で破って優勝し、（タイトルの）防衛を果たした。日本は準決勝で中国を４－３で破って決勝に進出した。なお、このチームは日本代表の主力ではなく、ある意味で『サードチーム』として位置づけられている」

「セカンド」ではなく、「サード」と表現したのは、若手中心だからだろう。記事は、ここ４度のアジア大会で、日本が全て決勝に進出し、３回栄冠に輝いた事実に触れたうえで、「中国女子が最後に優勝したのは25年前の1998年であった」と綴っている。

　そして、「2023年の女子W杯では、グループステージで日本が優勝したスペインを４－０で破ったのは特筆に値する。2022年カタール・ワールドカップでは、男子の日本代表がドイツとスペインを破り、グループ１位で決勝トーナメントに進んだ」と男女揃っての躍進ぶりを紹介。こう続けている。

「現在の状況から判断すると、日本の男女代表は『アジアを出てヨーロッパに入った』ため、中国がアジア大会で日本の主力選手と対戦する機会はますます少なくなるだろう」

　日本はもはや欧州レベル――。そのぐらいの差を感じているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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