「セットプレーを与える数を減らしていかないといけない」(吉田)。

高さとフィジカルに長けたオーストラリア相手には、セットプレーを与えないことが重要になる。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

日本はUAE戦に続き、イラク戦でもセットプレーから失点。酒井高(21番)がマークマンにヘデイングシュートを許してしまった。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)
ハリルジャパンにとっては、不吉なデータである。日本は、過去2大会のワールドカップ・アジア最終予選で、オーストラリアに一度も勝ったことがない(3分1敗)のだ。グループ最大のライバルであり、“天敵”とも言える相手から勝利を奪うのは、簡単なミッションではない。
オーストラリアはここまでの最終予選3試合で5得点を挙げている。その内訳はサイド攻撃からが3、セットプレーからが2。身長180センチ以上の選手がズラリと揃いながら、足もとも上手く使ってくる印象だが、それでも日本からすれば、やはりセットプレーは警戒しなければならない。
日本はホームで敗れたUAE戦に続き、イラク戦でもセットプレーで失点。酒井高徳がサード・アブドゥルアミールに前に入られ、ヘディングシュートを許してしまった。吉田麻也は「誰がマークに付いていたから悪いというわけじゃない」とかばったが、マンマークで対応している以上、「セットプレーの失点は個々の責任」(酒井高)だけに、まずはそれぞれの局面で負けないことが求められる。
また、イラク戦の失点場面に関しては、セットプレーの前に柏木陽介に代えて山口蛍を投入する準備をしており、ベンチが慌ただしくなっていた。「誰が交代するのか」など、ピッチ内の選手は少なからず集中力を欠いたと言わざるを得ない。ただ、これを“エクスキューズ”で解決してしまっては、オーストラリア戦で痛い目を見るだろう。
CBの吉田と森重真人はイラク戦後、オーストラリアとの一戦について次のように語っている。
「オーストラリアはイラク以上に空中戦やセットプレーを武器としてくると思う。(日本は)高い選手が少ない分、セットプレーを与える数を減らしていかないといけない」(吉田)
「一人ひとりが『自分のマークにはやられない』という責任感のもとやらないといけないし、チーム全体としてもセットプレーで集中する雰囲気を作ることが大事。そのふたつをしっかりやっていれば問題ない」(森重)
セットプレーを与えないこと、セットプレーを制することが、勝利への“近道”となるはずだ。
▼過去2大会のワールドカップ最終予選・オーストラリア戦の結果
(年) (スコア) (得点者)
2009年2月 △0-0(H)
2009年6月 ●1-2(A) 田中マルクス闘莉王
2012年6月 △1-1(A) 栗原勇三
2013年6月 △1-1(H) 本田圭佑(PK)
※オーストラリアは06年に「オセアニア」(OFC)から「アジア」(AFC)に転籍
オーストラリアはここまでの最終予選3試合で5得点を挙げている。その内訳はサイド攻撃からが3、セットプレーからが2。身長180センチ以上の選手がズラリと揃いながら、足もとも上手く使ってくる印象だが、それでも日本からすれば、やはりセットプレーは警戒しなければならない。
日本はホームで敗れたUAE戦に続き、イラク戦でもセットプレーで失点。酒井高徳がサード・アブドゥルアミールに前に入られ、ヘディングシュートを許してしまった。吉田麻也は「誰がマークに付いていたから悪いというわけじゃない」とかばったが、マンマークで対応している以上、「セットプレーの失点は個々の責任」(酒井高)だけに、まずはそれぞれの局面で負けないことが求められる。
また、イラク戦の失点場面に関しては、セットプレーの前に柏木陽介に代えて山口蛍を投入する準備をしており、ベンチが慌ただしくなっていた。「誰が交代するのか」など、ピッチ内の選手は少なからず集中力を欠いたと言わざるを得ない。ただ、これを“エクスキューズ”で解決してしまっては、オーストラリア戦で痛い目を見るだろう。
CBの吉田と森重真人はイラク戦後、オーストラリアとの一戦について次のように語っている。
「オーストラリアはイラク以上に空中戦やセットプレーを武器としてくると思う。(日本は)高い選手が少ない分、セットプレーを与える数を減らしていかないといけない」(吉田)
「一人ひとりが『自分のマークにはやられない』という責任感のもとやらないといけないし、チーム全体としてもセットプレーで集中する雰囲気を作ることが大事。そのふたつをしっかりやっていれば問題ない」(森重)
セットプレーを与えないこと、セットプレーを制することが、勝利への“近道”となるはずだ。
▼過去2大会のワールドカップ最終予選・オーストラリア戦の結果
(年) (スコア) (得点者)
2009年2月 △0-0(H)
2009年6月 ●1-2(A) 田中マルクス闘莉王
2012年6月 △1-1(A) 栗原勇三
2013年6月 △1-1(H) 本田圭佑(PK)
※オーストラリアは06年に「オセアニア」(OFC)から「アジア」(AFC)に転籍

9月21日発売号のサッカーダイジェストの特集は「日本はワールドカップに辿り着けるのか」。ハリルジャパンの危機説を、「本当に日本は弱くなかったのか?」など“10の論点”から検証します。ルーツ探訪では小林祐希選手が登場。