【モンテディオ山形秘話】本田拓也と坂元達裕が示す「J1昇格への道筋」

2019年07月31日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

坂元にとって一番怖いチームメイトは?

大卒ルーキーの坂元(左)とベテランの本田(右)。異色コンビが本音を語ってくれた。写真:徳原隆元

──ふたりが初めてこのクラブで会ったのは、坂元選手が練習参加した昨夏ですか?
 
本田 そうらしいです。ただ、"隊長"がいたことをまったく覚えてない。
 
坂元 あの時は正直、インパクトを残せなかったかも。
 
本田 でも、今年のキャンプでは5対5の練習で一番点を取っていてすごく存在感があった。推進力があって、ドリブルも上手くてすぐ試合に絡んできそうだと思いました。
 
坂元 タクさんのことはもちろん知っていました。代表歴もある選手なので。試合をやる度に、その凄さも分かります。危ない場面ではいつもタクさんが止めてくれますから。試合中にアドバイスをしてくれるのも有難いです。
 
──坂元選手のニックネームは"隊長"なんですね。名付け親は本田選手だとか。
 
本田 坂本將貴選手(千葉などでプレーした元Jリーガーで、愛称が坂本隊長だった)から取ったんだけど、知らないでしょ?
 
坂元 はい。
 
本田 (シーズン前の)キャンプでの食事の時に俺とフル(古部健太)が「坂元だから隊長でよくね?」みたいなノリになって、そのまま「隊長」になりました。
 
坂元 最初は意味が分からなかったです。
 
本田 「隊長」と呼んでいるのはチームの半分くらいかな。
 
坂元 同期からは「タツ」と呼ばれています。
 
本田 木山(隆之)監督もだいたい「隊長」だね。
 
坂元 たまに「坂元」とか「サカ」とかになりますけど、それだとちょっと違和感があります(笑)。
 
──クラブハウスでふたりはよく話すほうですか?
 
坂元 よくいじってもらっています。本田選手はいつも誰かと冗談を言い合っているような、そんなイメージを持っています。
 
本田 クラブハウスではチット(ホドルフォ)も陽気なスタンスでチームメイトと絡んでいる。
 
──本田選手、クラブハウスでの坂元選手の様子は?
 
本田 正直、あまり見かけないです。
 
坂元 自分のロッカーは部屋の奥にあって、隠れている感じになっているんです。だから、誰もそこまで来ない(笑)。
 
本田 俺もほとんど行かない(笑)。
  
──こうしてお話を聞いていると、坂元選手は物怖じしないタイプに見えます。
 
本田 そうだと思います。全然しないでしょ?
 
坂元 いや、そんなことないです。
 
本田 嘘つけ。先輩と話す時もタメ口に近い感じじゃん(笑)。
 
坂元 いやいや、いつもペコペコしています。
 
本田 一番怖いチームメイトは? オーラがあるみたいな……。
坂元 オーラがある先輩はたくさんいますが、なかでもケンさん(加賀健一)はイケメンすぎて近寄れない。ちょっとビビッています。
 
本田 でも、俺にはビビらないわけだ。ケンちゃんと2歳しか違わないのに。
 
坂元 いや、タクさんにもビビッてます。でも、僕のことをいじってくれるじゃないですか。だから、行きやすいんです。
 

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