【バイタルエリアの仕事人】Vol.26 満田誠|ベストゴールは“一見簡単そうに見える”福岡戦の右足弾。新ポジションのウイングバックについては…

2023年03月28日 野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)

「シュートでは8割か、9割いかないくらいの力でボールに力を伝える」

シュートの正確性に定評がある。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 攻守の重要局面となる「バイタルエリア」で輝く選手たちのサッカー観に迫る連載インタビューシリーズ「バイタルエリアの仕事人」。第26回は、サンフレッチェ広島の満田誠だ。

 前編では、充実のシーズンを送ったルーキーイヤーや、バイタルエリアでの意識について語ってもらった。後編となる本稿では、シュート時の意識や昨季のベストゴール、代表への思いなどを訊いた。

 正確なキックが持ち味の満田。広島ではFKやCKを担当していて、ゴールから距離がある場面でも"吹かさず"枠内に収めるシュートが目立っている。

 キックの際に意識していることとは?

――◆――◆――

 できるだけシュートは、吹かさないように、しっかりと踏み込んで、パワーが伝わりやすいように蹴る点を意識しています。

 一つひとつのシュートもフリーキックでも、アバウトに「ここらへんに蹴る」というよりも、しっかりと狙いを定めて蹴っているという感じでしょうか。
 
 ボールに対して、当て方やミートの感じというのは、感覚が大事ですから、大切にしています。そういったところの感覚をしっかりと、良い感覚を忘れないように意識して練習しています。

 フリーキックであれば、場所にもよりますが、味方に合わせるようなボールならば、自分のボールがそのまま、誰も触らなくてもゴールに入るようなボールを意識しています。

 コーナーキックは、その時に試合に出ている選手やゴール前に入ってくる選手の特長を活かせるように。蹴る場所やキックの種類を、その時に自分が思うように蹴っています。球種としては、速いボールか、ゆっくりなボールか、2種類ぐらいでしょうか。

 シュートは、状況にもよりますが、自分から遠いサイドを意識したりします。そこで、キーパーが捕りにくい深さで、下や上を狙ったりとか。

 また、10割の力で打ってしまうと、どうしても力んでしまうので。8割か、9割いかないくらいの力で、しっかりボールに力を伝えつつ、力み過ぎて吹かしたりしないように意識してシュートしています。

 右利きなので、どうしても右足を警戒されます。もちろん右のほうが得意ですけど、警戒されたなかで、左足で点を取れるとなると、相手からしても、もっと脅威になると思います。左足のシュートには、苦手意識はあまりないです。左を意識して練習している、というわけでもないですけど。
 

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