【J2前半戦終了】全22チームの戦いぶりを振り返る Vol..3――C大阪、愛媛、京都、水戸編

2015年07月08日 サッカーダイジェスト編集部

C大阪――主力の退団が相次ぐ。改めて戦力を見極め組織作りを進めたい。

6月22日で退団したフォルラン。圧倒的な個の力は際立ったが、後半戦は新たな連係の構築が必要になる。(C) SOCCER DIGEST

 J2リーグは7月4日に行なわれた21節で前半戦を終了。大宮が頭ひとつリードした展開となっているが、このまますんなりと抜け出しJ1昇格を決めるのか。それとも追随する他チームの巻き返しが待っているのか。
 
 J1昇格プレーオフ出場権を巡る争いも混沌としそうな予感が漂うが、ここでは全22チームの前半戦の戦いぶりをチェックする。
 
 3回目は、フォルランをはじめ主力の退団が相次ぐ5位C大阪のほか、粘り強い戦いで11位につける愛媛、思わぬ低迷となった17位の京都、早くもシーズン中の監督交代を断行した18位水戸の4チームだ。
 
――◆――◆――
 
セレッソ大阪
リーグ成績(21節終了時):5位 勝点34 9勝7分5敗 32得点・19失点
 
【前半戦の戦いぶり】
 豊富なタレントを抱え、J1昇格候補筆頭に挙げられながら、21節終了時点で5位。予想外の苦戦を強いられている。
 
 フォルラン、カカウ、パブロの"外国人3トップ"と中盤から下のセクションが連動できず、攻守分断の形が目につき、前半戦は個の力頼みになる場面が散見された。それでも開幕からの6試合は負けなしと結果を残したものの、4月以降は相手に分析され采配も後手に回るようになった。
 
 負傷者の続出、山口の代表招集による欠場など台所事情も大いに苦しみ、さらには6月9日にカカウ、22日にはフォルランが早期退団。FC東京などでプレーしたカボレが練習に参加しているが、7月8日時点で加入には至っていない。
 
 また、7月2日には中盤で攻守を支えていた長谷川がスペインのレアル・サラゴサへ移籍すると発表された。各エリアで戦力ダウンは否めない現状だが、まずは現有戦力を改めて見極めつつ、攻守の組織作りを進めたい。
 
【前半戦MVP
フォルラン(FW)
退団するまで決定力の高さを見せ付け10ゴールを記録。攻撃の軸として前線を牽引した
 
文:前田敏勝(フリーライター)

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